この本を読んだときのなんともいえない嫌悪感は未だ消えません。 ある友達に薦められて読んだんです。読み終わったときはほんとに震えがきた。なんじゃこりゃ!!うそばっかり書きやがって、日本は悪いことばっかやってきたんじゃねえかよ!! 私は中学校時代に国歌を歌わなかったり、じいさんになんで戦争にいったのか問いただしたりするようなちょっぴり左な少年だった。まあそれが反権力だと思ってたし、かっこいいとさえも思ってましたから。 そんな少年がこんなまるっきり自分と正反対の考えの本をよんだんでその後遺症がすごかったです。 そしてこれを貸してくれた友人とものすごく討論になってけんかしたのを覚えてます。このときこの友人になにか気持ち悪いものを感じました。洗脳されてるなーと。 でも討論するにつれ自分の考えが論破されるんです。まあ元から空の知識だったので論破されるのは当然なんですけど、それに伴い冷静に考えられるようになってどちらがまともなことを言ってるのかが見えてきたんです。これを洗脳だとゆう人もいいます。たしかに自分の考えが180℃変わる大転換なんですから大事件であることは間違いないんですけど、それをどうとらえるかが重要です。 わたしは目が覚めたんだと思います。ここからあらゆる全ての物の考えが変わって、メディアに対して随分懐疑的になりました。真実は何なのか?と。 今もこの作者は権力と戦っています。日本に蔓延していた左翼的な思想 を打ち破り、保守層の親米ぶりにつばを吐きかけ、ただひたすらに真実を、日本のあるべき姿を求めて。 食わず嫌いな人、ぜひ読んでみてください、嫌悪感につつまれてください、怒りに震えてください、その先に何を見出すかはあなたしだいです。
この巻では主に、闘病しながら文筆活動を続ける正岡子規と、軍人として活躍を始める秋山真之を中心に描かれています。
正岡子規に関して小学校の教科書レベルでしか知らなかったので、過去の俳句や短歌を検証し、新たな作風を作り上げていった彼の功績を初めて知りました。それにもまして結核を患いながらも壮絶なまでに創作活動を行う彼の執念に胸を打たれます。
一方、秋山真之という人物の資質は、欧米に追いつき追い越そうとする明治日本になくてはならないもののように感じます。「飛ぶが如く」で描かれた大久保利通もそうでしたが、この時代には物事に強烈なこだわりをもった人物が必要だったのでしょう。
なお、この巻の最後の章は、ロシアに関する記述になっていますが、欧米でもなくアジアでもないロシアという国の性格が見事に表現されていて、大変ためになります。先に「菜の花の沖」を読んでおけば更に楽しめると思います。
日本に到来した東北大震災、今は正に危機的という意味で、日露戦争開戦時と酷似した状況である。歴史的時間軸と地理的状況から日本が清、ロシアの大国の脅威から逃れられず侵略され植民地化されるのは歴史的必然であった。帝国主義、絶対主義の終焉期と奇跡的な明治維新の成功から小国日本の国力充実期はそのタイミングの良さからも世界に日本の輝きを放った時期であった。日清、日露両戦争に日本は勝った。第二次世界大戦終戦期からの日本の経済復興は世界も圧巻の勢いであった。
今日本はどん底にある。しかし世界が日本に注目を向けている。どう日本が復活してくるのか。世界も日本人自身も復活を信じている。
これからの復興は再び日本人が日本人としてのナショナリズム再興を持って駆け上がる好機である。
人材が現れる ニューリーダーを我々は見逃しては見捨ててはならない。
元々は新撰組・幕末・維新時代ファンだったことと、 司馬遼太郎氏のなりたてファンだったことが、私にこの本を読ませるきっかけだった。 タイトルに、ぐっと来てすぐさま手にとった。 そしてこの上下巻を3時間たらずですっかり読みきった時、 私は土方歳三に惚れてしまっていた。 幕末の中で、男として魅力がある。 元々二枚目だが、その中身がもう!とてもじゃないけれど 私の周りでこんな素敵な人はいなかった。 山南と歳三と近藤の3人のモメている場面が好きだ。 歳三の時代遅れで学問たらずにコンプレックスがある、という可愛い面や、 それでも自分の信念の為に謙らないところが見え隠れする。 学問よりも「バラガキ」として鍛えた洞察で、刀とともに生きていた。 意外にセンシティブな筆跡や、俳句の趣味が、実は侍の美しさを求めつづけた、 その生き方にも繋がるのではないか。 お雪との恋場面はもう泣かせる泣かせる。 涙なしではいられなかった。 ああいう男に惚れられたら幸せだったと言えるんだろう。 必読です。
一部の頃は艦船の周りを霧でごまかしたり、ちょっと日本海海戦を不安にさせるようなところもありましたが、 実際に三部の日本海海戦を観ると今までの日本映画でも観たことがないような素晴らしい出来に感動しました。 炎上するバルチック艦隊を空撮で捉えたショットなど圧巻の一言です。 今回特典ディスクでVFXがある程度細かく解説されていますが、てっきりロケセットの三笠の映像かと思っていたものも フルCGで作成されていたり、艦上の人物も想像以上にCGキャラクターだったりして驚きました。 通常実写の人物などを合成する場合、合成用のマスクを得るためにグリーンやブルーバックで撮影しますが、 今回ロケセットの周りの風景そのままで、撮影したあとに手作業でマスクを切るようなショットも多く よくこれだけの作業をこなしたものだと感心しました。 フルCGの三笠が画面いっぱいに写るシーンも多いのですが、上記のとおり私はてっきりセットだと思ってたくらいでまったくわかりませんでした。 三笠の表面を海水が流れ落ちる様子など実写そのものです。 昔は合成の境界線が見えるのをエッジが燃える、などと言ったものですが、それも昔の事だと実感した作品でした。
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