上田知華&KARYOBIN時代からソロにかけて、一応レコード会社の枠を超えた"究極のベスト"盤らしいが、如何せん収録曲はたった9曲のみで、代表曲・ヒット曲中心(?)の選曲<もっといい曲たくさんあるぞ~っ!>、ジャケ写はKARYUBINのアルバム「全曲集」からの流用…と何とも安直な企画編集アルバムであること。。。 入門編としてこのアルバムを聴いて気に入ったとしても、KARYOBIN時代のオリジナルアルバムが全て現在廃盤で入手困難。。。 どうせなら、2枚組にして上田知華のアンソロジー的なベスト盤でのリリースで、過小評価されがちな彼女(彼女のユニット)の再評価を期待したい。
上田知華+KARYOBIN、1978年から約4年間活動したそうです。リアルタイムでは全然知りませんでした。ピアノ弾き語り+弦楽四重奏でポップスを演奏するという、何とも素敵なグループです。
このアルバムはKARYOBINの作品のなかでも、樋口康雄さんが作編曲を手懸けたものを集めたベスト盤で、樋口さんの音楽性を心行くまで堪能できます。
樋口さんの音楽を具現化するのに相当の力量が求められるわけで、このアルバムでは上田知華さんの演奏家としてのすばらしさを知ることもできます。
また、ライナーノーツにはKARYOBIN結成のいきさつやら、各曲にまつわる話などたくさんの人に取材して、資料的価値も十分。
全体的に音量に頼ることのない大人のポップスに仕上がっていて、聴けば聴くほどまた聴きたくなります。お茶でも飲みながら静かに聴いてると、樋口康雄、上田知華、KARYOBINの世界に浸れます。
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