これはスゴイ。 自分は少年時代、年上の友人が大事に持っていた少年画報社の「少年キング」、 小遣いためて毎月買った秋田書店の「冒険王」、同じく虫プロの「COM」で読んだ世代です。 また、初めて観たアニメ映画が、009だけが白いユニフォームだった最初の 劇場版(主題歌は「赤いマフラーなびかせて…」)だった世代です。
かつ、「少年チャンピオン」創刊以前の秋田書店の傑作コミックシリーズ 《サンデーコミックス》で、009を買い集めた世代です(今でも持っています)。 そんな自分にとっても、本誌の内容には敬服です。
賞賛すべき細かい点は、ほかのレビューの方にお任せするとして、本誌の誌面 からは、「009」はもとより、石森さん(あえて「石ノ森さん」でなく)が 開拓し、発展させた“サイボーグもの”への愛情と敬意が溢れています。 それが素晴らしいです。
それと感謝したいのは、本誌を読まなければ、2012年10月公開の 「009 RE:CYBORG009 RE:CYBORG」を観にいくモチベーションが 高まらなかったはずなのに、本誌のお陰で観にいけたこと、 そして「進化」(深化?)した00ナンバーのヒーローたちに、 ウン十年ぶりで再会し、感動を新たにできた、ということです (「進化」というより「成熟」した003にはかなりびっくりしましたが)。
ともあれ、009(たち)は不滅ですね。 サイボーグだから「不滅」なのではなく、 生きていくためのの弱さと強さを、誰よりも 知っているヒーローだから「不滅」なのです。 それを再認識しました。
F・アルヌールは、日本でも「ヘッドライト」などで知られ、すごく人気があった女優ということは知っていました。「サイボーグ009」の「003」のF・アルヌールは、この女優の名前が由来とのこと。 魅惑的な官能美あふれる「女猫」アルヌールに、同性ながら魅了されました。 キュートな容貌でどこかアンニュイ、官能的で背徳の香りが漂う魅力的な女優だと思います。
ドイツ占領下のフランス。 レジスタンス活動をしていた夫を亡くしたコーラ(F・アルヌール)が、自ら組織に入り女スパイとして活躍するストーリーです。 F・アルヌールが着こなすエナメルのコート姿が艶やかでうっとり。 スカートをめくり、ガーター・ベルトで止めたストッキングに通信機を隠す仕草、鏡の前での着替え、ベッドでストッキングを履くシーンは、ゾクゾクするほど魅惑的。 男達を猫のような瞳と官能的な唇と肢体で誘惑し、ドイツ兵を武器を使わずに陥落してしまう女。 夫を亡くしたり、組織とは全く関係のない一般市民を巻き添えにしても、コーラはクールで全く動じない。 小顔でトランジスター・グラマー、男性達を虜にする女スパイ「女猫」は月下美人のよう。
ストーリー的には、ややご都合主義的な部分があったり、コーラの似顔絵?がヘタウマでしたが、F・アルヌールの魅力を充分堪能できました。 バルドー以前、フランスでもっとも官能的な女優で国際的に人気があったという事に納得した作品です。 DVDの画質は少々傷があったり、鮮明ではありません。メニュー画面なし。 パリジェンヌ [DVD]でも、アルヌールが官能的で素敵でしたが、他の出演作「ヘッドライト」「大運河」なども観たくなりました。
陳腐なストーリーと、決して上手ではない演出の映画ですが
その後、多くの映画やドラマに影響を与えた作品です。
切なさはフェリーニの名作「道」にも匹敵します。
フランソワーズ・アルヌールは公開以降、日本で大人気を博し、
雑誌の企画「心中したい女優」第1位に選ばれていました。
これって名誉なことなのでしょうか。
いい本だった。この人の映画「ヘッドライト」くらいしか見てないのだが、他のも見たくなる。 よいものをつくろうという情熱をもった仲間が映画をつくる、その感じがよく伝わってくる。色々 な人物とのつきあいがあるから、史上の傑物のエピソードも多数あり。付箋を付けながら読みたく なる。 最後のあたりを引用する。
私は仕事のプランを立てたことなどない。“惚れこんだ役を選ぶ”ように心がけているだけ である。それに自分の失敗を引き受ける覚悟がいつもできている。そこから学ぶことも多い と思うからだ。
後期のルノワールの作品で、愛好家からは最も好まれ
純粋主義者たちからは最も評価されなかった映画です。
何故ならかなりの部分の削除により均衡を失った過渡的な作品であり、
主要な俳優たちはプロダクションから押しつけられたものだったからです。
興行的には成功を収めました。
しかしルノワールはニニ役にレスリー・キャロンをキャスティングしたかったのでしょう。
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