懐かしの週刊プレイボーイの小峯さんの本です。オタクという言葉が生まれる前からオタクでしたね。ガン・マニアがアクション映画マニアになるというのは当然の帰結です。どちらが先でも同じですね。 ジェームズ・キャメロンとは友達みたいですね。所謂ダチというものでしょうか。このコネでキャメロンの映画にチョイ役で出ているようです。多分、ハリウッドのセレブにはこんなダチみたいな人が群がっているんですね。 本書は「タイタニック」公開直後のキャメロンに映画作成術みたいなものを語らせようとした企画です。残念ながら内容は映画作成のノウハウと言うよりも、「タイタニック」等の撮影裏話みたいな物になっています。結果としては、なかなか面白い読み物になっています。 キャメロンを喜ばせるために、キャメロンがファンである大友克洋に表紙絵を描かせたり、隙はありません。そう言えば、小峯さんって大友克洋の自主制作映画「銃を我らに」に参加していたんですね。コネはこんなところにもあります。この映画を映画館で観ている私も充分オタクですね。 それにしてもキャメロンの新作が待ち遠しいです。
昔発売されていた内容と特許映像も同一のようですが、値段が安くなりお買い得に。 三枚目のディスクは丸ごと特許映像を収録。 タイタニックの製造過程からCG合成技術、スタッフの撮影映像や写真も沢山あり、深海部に沈む本物のタイタニック沈没船を見ることも出来ます。私にとってはどれも衝撃映像です。 特に、タイタニックに関する「事実」を追い求めた監督の考参が非常に興味深く、引き込まれます。 生存者の証言映像も多く、より深いタイタニックを知りたい方は必見です。
映画未公開シーンも沢山収録され、「人数の少ないボートに船長が戻るように指示するが…」や「ある人物の「黙れ」の一言が招いた結果」「世界初のSOS」などタイタニック沈没の真相をより深く映し出します。 キャメロン監督の説明をONにすると「執事とジャック達の戦闘」が試写会で非難されたとありますが、このシーンは映画の流れを崩しかねないという意味でカットは正解だったと思います。「映画」としてのアクション性は素晴らしいので一見の価値はあるはずです。
DVD二枚目に収録された「もう一つのED」は、ブルーダイヤをおばあさんが海に投げようとする所から変更が加わっています。 とはいっても、あの「映画タイタニック」の最後を汚してしまうようなものでは決してありませんので、是非とも見て頂きたい。 ただ、このEDもとても素晴らしいのですが、私個人はやはり劇場版のシンプルかつダイレクトなEDが一番だと感じました。 ですのでこちらは「こういうサブストーリーがあることも興味深い」という感じで捉えています。どちらにせよ素晴らしい。 「監督が伝えたかった事」が、役者のセリフとなり多く語られます。
長くなりましたが、映画本編もさることながら、タイタニックについて詳しく知るための一歩になる最高のDVDです。
この映画は、純愛、人の驕り、階級差別、スペクタクルを如実に描いた名作です。 ローズはなぜ、85年間も「碧洋のハート」を持っていたのでしょうか。 売りもしないで。 そして、どうしてラストで宝石を海に投げ込んだのでしょうか。 映画の最初の方、バクストン達とサルベージ船に乗っているとき、ローズは J.Dのサインのある自分を描いた絵を見ます。 そのとき、彼女が思い出したのは、ジャックが真剣なまなざしで、ローズを描いているその目でした。 ローズは、数日間ジャックと一緒にいただけ。ジャックの写真さえも持っていませんでした。 彼女の記憶に残るジャックは、船室で真剣に自分を描いてくれた、その目でした。 「碧洋のハート」を身につけて、それだけを身につけて、ローズはジャックに描いてもらいました。 たとえ嫌いな許婚者ホックリーがくれたものであっても、ジャックのまなざしを思い出すために、「碧洋のハート」は必要でした。 バクストンたちのおかげで、J.Dのサインがあるジャック自筆の絵が発見されました。 102歳のローズにとって、ジャックを思い出すためには、その絵の方が、宝石よりずっと大切でした。(現世における価値は関係ありません) いったんジャックの自筆の絵を手に入れたローズにとっては、「碧洋のハート」は不要でした。 そこで、ラストシーンで、102歳のローズは、ジャックと、ともに海に沈んだ人々の鎮魂のために、宝石を海に投げ込んだのです。 「女は、海のように深く、心に秘密を秘めているのよ」というローズ。 宝石を現世に出す事により、醜い権利争いが起こる可能性があります。 それを避ける為に、ローズは、自分ひとりの秘密として、「碧洋のハート」 を海に投じたのです。
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