今まで2、3のオムニバスアルバムに収録されたものの、オリジナルアルバムは廃盤になって久しい1993年の佐藤準の名曲「A LATCHKEY」。93年~94年のフジテレビF1中継のエンディングテーマに使われていたので記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。
静かに、そして深く進んでいくピアノの旋律。聞く人の琴線を揺さぶる、少し悲しみの香りのするメロディ。
この曲はもともとF1中継用に作られた曲ではないと思いますが、F1のエンディングテーマの中で最高傑作だと思っています。94年もこの曲が使われたのはセナの事故とは全く無関係ですが、サンマリノGPのエンディングでこの曲が流れたとき、それはセナに対するレクイエムにすら聞こえました。
その「A LATACHKEY」が最もあるべき位置といえるF1のオムニバスに収録されて復活。個人的にはこの1曲だけで1,500円くらいの価値はあると思っています。
残りの1,000円分は1曲目の「BATTLE FOR THE CHAMPIONSHIP」です。これもフュージョン・ロックの名曲だと思います。爽快かつノリノリの気分にさせてくれます。
80年代後半から90年代前半にかけてのイギリスのギターバンドは、アメリカのグランジ・オルタナの人達におされて、というわけではないのだろうけど、いわゆる冬の時代(?)に入ってしまい、なかなかこれといったものも少なくなってしまったように思うのですがその中ではこのPOOH STICKSはかなり気をはいていたバンドでありました。
しかしながら、インディーズ時代が結構長かったうえに、出すレコードも7インチや凝ったものであったりで、そのためか一般的な知名度も評価も内容の割には今ひとつ盛りあがらなかったように思えます。
しかし、これはそんな彼らの代表作ともいえる1枚で個人的には「THE GREAT WHITE WONDER」やメジャーからの「MILLION SELLER」よりもこれが1番好きなアルバムなのです。
このアルバムはとにかく書く曲がどれも秀逸で(メロディーが人懐っこいのが特徴)、サウンドもパンキッシュながらかなりしっかりした演奏でやっぱり純ブリティッシュ産の粋な部分をちゃんと感じさせてくれるところが何より素敵なところです。
センスのよいジャケットもこのバンドならではで、内容とピタリ一致しているところも素晴らしい。
それとジャケットに写っている他のもう1人のなごみ系の女性ヴォーカルもめちゃくちゃよいのです。
このアルバムはTHE MONOCHROME SETやTHE LA'S、あるいはBLURの2NDなんかが好きな人には大変おすすめです。ギターバンド好きも是非。今一度再評価を。
シューマッハとトゥルーリで表彰台を目標に挑んでる頃のトヨタです。 開発陣と現場担当の挑戦模様がトヨタウェイに照らして見ることができます。
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