近藤史恵さんの「サクリファイス」「エデン」に続くロードレースシリーズの3作目です。
おなじみの白石誓や赤城、石尾、伊庭らがそれぞれの舞台で繰り広げるロードレースで
各々の個性・生きざま・心理が良く描かれており思わず応援したくなる。
このシリーズを読んでからロードレースの面白さに引き込まれ、NHKBSで放送していた
「ツールドフランス」を見入ってしまった。期待を裏切らないお勧めの1冊です。
人気作家及び人気作家候補による短編集。
伊坂幸太郎「首折り男の周辺」
近藤史恵「プロトンの中の孤独」
有川浩「ストーリー・セラー」
米澤穂信「玉野五十鈴の誉れ」
佐藤友哉「333のテッペン」
道尾秀介「光の箱」
本多孝好「ここじゃない場所」
伊坂幸太郎、近藤史恵、道尾秀介以外は初対面でしたが、本屋で見たこと
ある名前ばかり。期待は大きかったのですが、結果は、3勝3敗2分くらい
かな。関連する長編があるサイドストーリーなのか、本書だけでは物語の
背景がわかりづらい作品もあります。
僕が一番楽しめたのが、「玉野五十鈴の誉れ」。時代背景も戦前?なのか、
架空なのかも判らない寓話的な世界ですが、なんか透明感のある物語。わ
ずか60ページで、起承転結があり、また、最後の話の膨らみ方も良い。読後
すぐに、この著者の他の作品を探しに本屋に行きました。
短編だから空いた時間にも読みやすいし、新しい作家開拓にも適した本です。
100%満足出来ない。この手の小説は、そう言うものですが… 原作を知ってる人にとってはとても楽しめる内容。 普段、一緒に行動する事のなさそうなペアで敢えて書いていると言うのが良い。 1話目が詩紋&永泉、2話目が泰明&天真、3話目がイノリ&友雅、4話目が頼久&鷹通。 この珍しいペアだからこそ見えた、その人の普段とは違う一面…それが読めるだけでもファンにはたまらない。
待望のキリコシリーズ第3弾。
スポーツジムで起こった火傷事件。
飼い猫が入れ替わった事件。
病院内に見つかった魔女の話。
妹を誤って殺してしまった女実業家の話。
今回もちょっとした事件をキリコが解決していく・・・。
はずなんだけど、
今回はあまり表立って活躍はしていません。
もちろん、謎解きはキリコがやるんだけど、
なんとなくキリコは脇に回っているような感じがして
ちょっと不完全燃焼でした。
キリコらしさが十分に出ているとは思えないですが、
それでも十分に楽しめます。
残念なのは、
今回大介がまったく出ていないということと。
悲しむキリコの姿が多かった、ってとこですね。
主人公、鈴音は脚本家として活躍する36歳。 男はいないものの、仕事もそれなりにあり、順風満帆といえる独身生活を送っている。
そんな鈴音に、10年ぶりに会う高校時代の友達、水絵がリストラされて、 家賃も払えなくて、子連れで、、 お願いだから1週間だけ居候させて欲しいと頼ってくる。。。
ここまでの鈴音の助ける?助けない?という心の葛藤、 また水絵の連れている7歳の息子の存在・・・ 私だったらどうするか? もう、ドキドキしながら読み進めるのですが、、、 この後、同居を了承してからもすごい。
だんだん図々しくなっていく水絵と、イライラしながらも水絵に同情する鈴音。
もう、読んでて腹が立って腹が立って!! 一気に最後まで読み進めてしまいました。
独身時代、ガッツリ仕事をしていた身としては、どうしても鈴音の気持ちに寄り添ってしまうのですが この物語のすごいところが、腹立ちながらも、水絵の気持ちもなんか分かる、、 と思わせてしまうところ。
いやー、読んでてホントイライラしますが、お勧めです。
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