ナイン・ストーリーズ は作曲家としての林哲司の絶頂期に制作されたアルバムだ。全曲がシングルカットできそうな高水準の作品だ。確かにボーカルに難はあるが、それがアーティストの味というものだろう。 キャッチーなサビが印象的な悲しみがいっぱい、打ち込みのビートが心地よい左胸の星座、極上のバラードのキャッチミー、その他。いつまでも色あせない作品たちだ。
1987年上映の本作ですが、そのフィルムの古めかしさとは別に、大正末〜昭和始めという作品中の時代の空気を感じられます。
人と人とのふれ合い、生活、慣習、建物、そういったものが、実に良くまとまっていると思います。 上映から20年たった今では、そのフィルムの古めかしさとあいまって、よりノスタルジックな作品に映るのではないでしょうか。
その雰囲気のなかで、ひときわ元気に跳ね、また切なく走るハチ公に、愛おしさを感じずにはいられません。
小さな子供にも見てもらいたい作品です。
ちなみに 初めて見ながら泣いてしまい、それが親の手前恥ずかしく、こたつに隠れながら見ていた と、いう思い出の映画でもあります。
きっかけは他の歌手のビデオクリップを見ていた時でした。
関連する歌手の紹介として、大塚博堂の名前を目にしました。
まだ20代の頃、当時FM放送からカセットに録音した懐かしい
名前でした。久しぶりに耳にしたその声は、とても新鮮さを感じ
るものでした。もっと聞きたくなり、早速このアルバムを購入し
ました。大塚博堂の声は、やさしく、切なく、そして深みのある
素晴らしいものでした。特に「過ぎ去りし想いでは」「哀しみ通
せんぼ」「季節の中に埋もれて」など毎日通勤時に聞いています。
また、このあと購入した「メモリアルベスト+ラストライブ」も
期待を裏切らないものでした。次の機会に紹介したいと思います。
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