伊坂幸太郎独特の良く言えば瀟洒、悪く言えば鼻につく台詞回し。それが人間ではなく死神から発せられる設定になっているので今まで以上に違和感無く読めた。最後まで読み終わったとき(その最後の数ページで)、物語が一気に大きく広がり深みを持つ。構成が素晴らしい。連作短編として大成功を収めている作品。ひとつひとつの話が短いおかげで読みやすいし、あまり読書をしないひとにもオススメ。
はじめての電子リーダー及び電子書籍ということで、日本語書籍1冊、洋書4冊を読み終えた時点で、気づいた点を列挙しておきます。
1) pdfのように書籍そのままのレイアウトで読めると考えていましたが、(文字の大きさによって1ページあたりの情報量が変わる可変レイアウトに対応するため)、Kindle用へと再構築されています。CSSをほとんど使わないHTMLのようにグラフや挿絵などは段組で表示され、書籍によってはかなり味気ないものへと変化していますので、事前にサンプルを確認することが大切です。
2) 画面上で表示されるフォントは1種類で、BoldやLightなどのウェイトとイタリックなどのスタイルが使い分けられるのみです。画像処理を除いて、セリフ(明朝)/サンセリフ(ゴシック)の混合はできません。日本語は明朝/ゴシック、英文はBakervile / Futura / Helvetica / Caecilia / Caecilia Condensed / Palatino から選ぶことができます。行間は3種類から選択、字詰めの指定はできません。また、組み版処理はぶら下がりでした。
3) ページ送り時の白黒反転や、スクロールした際の再レンダリングは電子リーターの仕様。タブレットのスムースさを想像していると、がっかりすることになります。また、pdf書類等の拡大縮小は微調整がきかず、必ず余白が入り込んでしまいます。
4) 一部のレビューにあるように、確かにインク滲みがない分、ペーパーバックよりも視認性は高いです。ただ、視認性が高い=読みやすい=頭に入ってきやすい、わけではない点に注意が必要かもしれません。個人的には流し読みしがちになっていました。
5) 書籍内でセンテンスやパラグラフを指定してメモを挿入し、それらを一覧表示することは可能ですが、Kindle直下にメモを置くことはできません。なので例えば、読書と平行した要約作成などは難しいと思います。
6) 辞書は日本語書籍なら英和、洋書であれば英英、というようなざっくりとした指定しかできず、英英で確認した後に瞬時に英和へと切り替えることはできません。
以上、どれも電子リーダーに通じている方にとっては常識的なことばかりだと思いますが、タブレットでpdfを読んでいた当方にとっては、若干の戸惑いでした。言語問わず、文字を読むことの「気持ちよさ/美しさ」を求めている方にとっては、物足りない現状かもしれません。しかしもちろん悪いことばかりではなく、書籍によっては充分な役割を果たしてくれますし、購入前にサンプルをダウンロードできるのはすごくステキ。一般書籍についている「なか身! 検索」よりも多くのページを確認できるのは非常にありがたいです。
大方の初期NY勢が感情を露に表現した情緒派なのに比べ、わりかし観念的なのがこのラモーンズ。そこが音のクールな感触にも繋がるトコ。バンドの頭=元画家ジョーイのアメリカ・ナショナリズムとその自己批評にコンセプトの肝がある。このデビュー作はそれがあまり鼻につかずガッツのある音楽に昇華されていた。パンク・ロックのイメージだけでみていてはこのバンドは解らない。脳天気さにゾっとしてほしい。
待望の最新刊にして最終巻!! 大満足な内容でした。ここから魔王に繋がっていくと思うと感慨深いですね。ドラマCDも魔王のシーンもあってお得感たっぷりでした!!
特別で異質なものだと感じているのに、気がついていないかのような鈍感さで ごく普通の友人として近づき、鈍感さゆえに近くに行けてしまった。 いいなあ・と思う。
あれが乃木でなかったのは、本当に残念だった。
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