海堂尊のベストセラー原作と比べると、大筋以外のパートでかなりの変更が加えられている。まず、不定愁訴外来の田口が男性から女性(竹内結子)へ、白鳥と田口がはじめて出会う場面がなぜかソフトボールの試合中?、そして厚顔無恥な火喰鳥の白鳥にどう見てもスマートすぎるアベちゃんをキャスティングしたりしている。中村義洋監督によればプロデューサー側の意向があったそうで、ソフトボール自体もはじめはシブシブ了承したという話。
しかしよくよく考えてみると、原作に忠実にほとんどを術中シーンで構成してしまうと絵が暗くなることは必至。おまけに手術着とマスクをつけさせれば誰が誰だかわかりづらいというマイナスが生じてしまう。器械出し担当以外はすべて男というチーム・バチスタに、さらにムサ苦しい男2人を加えてしまえば映像は限りなく地味になることが明白だったのだ。正統派美人女優・竹内結子にソフトボール・ユニフォームを着せてスクリ−ン登場させれば、そんな問題も一気に解消可能なのである。(次回作『ジェネラル・ルージュの凱旋』でも竹内のユニフォーム姿を拝めるらしい)
俳優のキャスティング以外にも、本筋にはかかわらない小ネタ部分もほとんどがオリジナルに書きかえられており、監督によれば『エクソシスト』や『ゴッド・ファーザー』にオマージュを捧げたシーン(おそらく誰も気づかない)まで用意されているらしい。要するに、確かに面白かった原作に思い入れのある人の評価は低いものの、本作品ではじめて『チーム・バチスタの栄光』を知った人にとっては結構な映画だと思うのである。但し、火喰鳥こと白鳥のインパクトについては原作の方が数段上で、実際笑えるところも多かった気がする。“笑い”よりも“ビジュアル”を優先させたこの映画、それはそれでアルと思います。
素晴らしいタイトルである。
著者はソビエト帝国の崩壊を学術的に予言したことで知られるが、その経歴を見た時、人文・社会科学に多少の学がある者ならば、震撼する。「世紀の大天才」の指摘だからこそ、タイトルには説得力がある。
政治の迷走と社会の閉塞の根本原因は、日本人の近代国家に対する無理解にあると評者は考える。一人で昼食を取る総理大臣(政治主導の迷走=官僚の使い方についての無理解)、大企業は派遣雇用を内部留保で維持せよとのたまう学者(フローとストックの区別もできない=経済に対する無理解)、大事故を起こした企業の社長に「裁判で真実を語って」とのたまうキャスター(刑事と民事の違いも認識できない=デモクラシー裁判に対する無理解)…、嗚呼馬鹿ばっかでホントに情けない!!さらに問題なのは、著者も再三述べているように、理解していないことすら理解していないということである。学校では教えてくれないが、以下の質問に答えられないこの国のリーダー達は、本書で勉強するべきである。
Q1.自由主義と民主主義の違いは? (第一章)
Q2.政治家と官僚の役割分担は? (第二章)
Q3.裁判官は、検事・被告どちらの味方か?(第六章)
本書は『田中角栄の遺言―官僚栄えて国滅ぶ』の復刊であるが、生前、著者は「日本国民に、理解できるのかなあ!」と仰ったそうである(巻末の編集部コメントより)。本書は難解である。本当に理解しているのか、常に自問し続けながら読み進めなければならない。一方で、首をひねった点がいくつかあったのも事実である。「政治責任は刑事責任とは違う」(40p)「金権政治はデモクラシーのコスト」(第三章)と言いながら、角栄裁判報道に関しては「行政権力から人民を守るのが司法権力」という原則論を繰り返すのみ。或いは、「民主主義の要諦は、議会における自由討議にある」(第一章)のは正しいとして、この古代ギリシャ的理想が実効性を持つには、国会の定員も選挙民の数も大きすぎる。解決策は本書にはない。二重の意味で難解であり、ゆえにこの国のリーダー層が読むべき本である。
今日届いて娘にプレゼントしました。二歳の娘はジャッキーが好きでこのDVDをかけるとジーッと見て終わるともういっかい、もういっかいと何度も観ます。サウンドも良く可愛いらしいのに感動するところもありほんと買って良かったです。
サラリーマンユニットのデビュー作品♪
カラオケで盛り上がること必至!!
さすが三谷さんです!おもしろいっ!細かいところまで笑いが散りばめられてます。なんといっても、岩田長一郎(大工の棟梁)を演じる田中邦衛さんがよかった。誰が何と言おうと自分の意志を貫く頑固さ、和室への執着心、足の爪を切る姿…とても笑わされました。個人的には、青沼菊馬役の山寺宏一さんのお芝居もツボでした…。他にも個性あふれる豪華キャストがたくさん出演していて、あっと驚くようなゲストも出ています。
家をテーマとした男同士の熱い闘い、そして友情。必見です!
|