作品内容の詳細は他の皆さんがコメント済みなので、個人的な思いを・・・。 この作品を改めて観て、ミシェルはやっぱり綺麗な女性だと再認識したが、この作品では若くて可愛くて強いミシェルが、"The Lady ひき裂かれた愛"でアウンサンスーチーさんを演じた円熟したミシェルと同一人物であることが、ある意味では不思議にも思える。 私はミシェルと同年代なので彼女の作品を年代と共に観て来たが、私の年齢の進行に合わせてくれるかの様に、ミシェルの演技が円熟して来たのが、自分もミシェルも歳をとって来たなと感じさせられる。 2000年代以降の作品でしかミシェルを知らない方は、是非ともこの時期の作品も観てください。 未熟でおてんばな演技だが、こんなミシェルも素敵ですよ。 とは言っても、アクションの狭間のふとした感情表現などに、今のように重厚な演技派となるミシェルの片鱗が垣間見れます。
本編はBoAが出演予定だった作品でミシェル・ヨー製作第二弾でもある。前作「レジェンド三蔵法師の秘宝」がCGやワイヤーを駆使しリアル感のないアクションだったのを反省してか、この作品ではそれを挽回するかのように生身のアクションとスピーディーな展開で楽しませてくれる。ただ日本のセールスが下手なのか、日本の予告編のナレーターといい、日本人のイラストレーターによる絵を前面に出してきたりしてこれらが明らかにこの作品のイメージをB級映画に変えるマイナス要因になっている。また特典映像のインタビューも「レジェンド」の時に一緒に撮ったもので内容も短くお粗末な感じさえする。しかもミシェル背後に鏡があり、時折ちらつくインタビュー者の顔が心霊映像に見えてびっくりする。なんとかならなかったのか?ユニバーサルピクチャーズから出ている数多くの香港映画俳優らのインタビューを参考にしてほしい。本編はスタイリッシュなアクション映画だ。香港版の予告編を見ればそれがよくわかる。そして最後に、なぜこの日本版にはメイキングが収録されていないのか?香港版にはメイキングが収録されておりアクション指導者のインタビューやミシェル本人がバイクで万里の長城を跳び超えるシーン(本編よりメイキングで見た方が迫力がある)やパンダに苦闘するミシェルやバンジーファイトのメイキングなど興味深いものだったのに。キャラクターデータファイルなど本当に必要だったのだろうか?
日本映画やフランス映画,インド系映画というものは人間の心理を微妙に表現しています,がしかしこの映画はハリウッドとの共同制作のせいもあってか微妙な心理はかき消され,「YES」「NO」をはっきり言う欧米人の考えにかなり傾いています。(文化の違いですが…)つまり,ストーリーはとてもはっきりしていますから,玄人にとっては物足りないですね。でも普通のアクション映画よりは上品さが漂っています。衣装などはとても艶やかで素晴らしかったと思います。日本では見れない広大な自然がとてもよく味を出していて,見終わった後物悲しくさせたりもしていました。コンクールで優勝したというチャン・ツイィーの剣さばきは踊りを踊っているように美しかったですし,見て損とまでは言い切れないと思います。ただ,天秤が内容よりも付属品の傾いてしまったという感じです。見るも見ないも好みの違いだと私は判断しました。
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