吉田秋生のストーリーは丁寧で繊細だ。
現在進行中で3巻まで発刊されている「海街diary」は、
他作品と比べても、丁寧に丁寧に愛おしむように描かれている。
初期の名作・カリフォルニア物語の後半やラヴァーズ・キスに描かれた繊細さに、さらに温かさをプラスした感じ。
3巻は幸さんの物語、普通の漫画では人生の激変!のはずなのだが
彼女がゆっくりゆっくり変化を納得し、焦らず慌てず受入れていく様が積み上げるように描かれる。
うまくいかない周囲に苛立つ時期を過ぎ、見ようとしなかった真実に気づいたときの、
心の澱が一瞬に溶けるような感覚が染み入るように伝わる。
地味な話ではあるが、当代の漫画読みならば押さえておくべき名作です。
ホラーですが 最後まで見ると何だかせつないですね。ああ、そういう事だったのか…と。 マンションの雰囲気も不気味でよかったし、夜中の12時までに帰らないと死ぬ、という設定も面白い。 特典映像も盛りだくさんで見る価値あり。 オーディオコメンタリーも面白かった。
吉田秋生の名作中の名作『バナナフィッシュ』のオーディオドラマ版。
だいぶ以前にNHKFM「青春アドベンチャー」で放送していたもので、もう何度も再放送されています。
通常月〜金の1日15分放送で2週間が平均なのですが、これは異例の6週間放送でした。
もちろん原作同様に濃い内容で、麻薬あり、少年売春あり、ドンパチありのハードな展開で、放送用語禁止ギリギリなストーリーを、よくまあNHKさんが取り上げたものだと感心していたものです(苦笑)。
原作から入ると自分が予想した声と違うとか、色々とギャップがあって不満に思う方もいるかもしれませんが、このラジオドラマの脚本はなかなか良い出来だと思います。
原作が大作ですから、どうしても時間の都合上カットしなければならない場面が出てきてしまうのですが、カットの仕方がそれほど不自然でなく、原作の流れを尊重した仕上がりになっています。
演出上、原作にはないオリジナルのセリフも追加されていますが、それがまた悪くないンです。
これなら原作ファンも納得なのではないでしょうか?
確かに主人公アッシュの声が少年にしては大人過ぎるかな、と感じるかもしれませんが、演じていらっしゃる古澤徹さん、とても雰囲気に合っていて、演技も含めて私は気に入っております。
アッシュの親友・エイジをベテラン声優の井上和彦さん、脇を古田新太さんや佐々木
蔵之介さんなど実力派舞台俳優がかっこよく固めるとゆー、今では大変豪華な配役。
特に佐々木さんの悪役ぶりはスゴい。もうノリノリです。もともと舞台役者ならでは発声をする方なので、オーディオドラマだと映えますね。
CD版はラジオ放送と若干異なるBGMが使われており、また挿入歌(ちょっと切ない……)がついています。
ドラマには時間という制限がある。ワンクール何話とか。 それを考えると上出来と言える。
でも、原作Fanとしてはもうワンクールのばしてもっと細かく見たかった。 いいデキなだけに 実に勿体ない。
出て欲しいキャラも、描いてほしい話も削られ・・・
1点 面白いのは もいっちゃんの弟がドラマでは妹に変えられていたこと。 あの娘を使いたかったのかな?
今現在の伊藤英明氏に再トライさせたい。ロングクールで。
なお、余談だが、原作の世界では セイの娘が主人公となった続編が終了している。 YASHAファンには少しさみしい話だが・・・ 読んでみるといい。
それにしても、ドラマ終了から、DVD発売から数年が経っていたのに全巻Getできたことに驚いている。
原作も好きで、TVシリーズも全部見ているので自分はあまり抵抗無く見終わりました。1話1話がTVより少々長いのでその辺が劇場版なのかなと。ただ、新耳袋の主旨を理解できてない人はストーリーが突然始まって突然終わるし説明不足で意味不明と感じるかもしれないけど、作り手から怪奇現象の原因を提供されるよりも自分で想像するのが今までのホラーと違い、原作自体が一般の方の体験談を起こった現象をそのまま収録している生な感じが良いというのが原作のモットーなので原作読んでない人、パケ買い、ホラー作品にライトな人はレンタルのほうが損しないですむかも。
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