星5つにしなかったのは、今ではほとんどのアルバム作品や 貴重なシングル音源が他で入手できるため。しかし、入門用と してはこれ以上無い選曲で楽しめるベスト盤。ニック・ロウや イアン・ゴムが居た事よりも、70年代英国にパンクの時代以前に ”アメリカに憧れたポップで分かりやすい音”を出して人々を 踊らせ歌わせてくれた存在であることの方が重要である、と 小難しい事を考えなくても直ぐに好きな人は楽しめるので是非 聴いてみて下さい。パブロック万歳!
パブロック自体 特定の音楽形式を持たなかったが何れのバンドもアメリカ音楽のベーシックな部分と接触する志向性を持っていた。Nick Lowe,Ian Gommを有するBrinsley Schwartzはカントリーロック的なフィーリングを看板にR&B,オールドポップス・ロックンロールからレゲエに至るまで幅広い音楽を独自のアレンジで聴かせる「英国のThe Band」と呼ばれた。
本作は彼らの5作目でDave Edmundsがプロデュースした次作"The New Favourits Of"と並んで彼らの代表作と呼ばれている。
#1 イアン・ゴムの名作でスタート。レゲエの軽快なビートに軽やかに乗る#2 3連ロッカバラードの#3 クリケッツの演奏で英国でヒットした ゴフィン/キング作の#4 前作収録のロカビリーブギナンバーをLive収録した#5 後にRockpileで再演される#6 Nickさん作ラテンナンバーの名曲#8 '73年に「ヒッターズ」の変名でリリースされたレゲエナンバーのカラオケ#10と個々の楽曲のクオリティは高く、雑多な音楽性さえ微笑ましい。
英国ビートグループの伝統を受け継いだ粋なアンサンブルを聴かせる「愛すべき野郎ども」による名盤です!
個人的な愛聴盤の1つです。
選曲がイイですね。
どれも原曲に忠実にやってますが、彼女のドスの効いた低音の
ボーカルが非常に心地良く、バックの演奏もタイトで素晴らしい。
カバー集なので当然名曲揃いなんですが、中でも白眉なのが
「Dirty Little Secret」です。
初めて聴いた時、「この曲は誰のカバー?」とライナーを
見て彼女のオリジナルと知って驚きました。
並み居るパブロックのスタンダード曲にも聴き劣りしない
存在感を示しています。
まるでPlease Please Meの1曲目がロックンロールの
スタンダードのような錯覚を起こしたのと同じように。
多くの人に聴いて欲しい名盤です。
初期のヴァンモリソンやバーズの後期の音が近いですが、ニックの曲のせいかこっちの方がポップな感じです。オルガンがまたいい感じです。
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