初めて「ベルサイユのばら」を手にする者にとって、セット売りは嬉しいです。
フランス革命が絡む割には残虐性が少なく易しく優しい表現で 中学生くらいまでの子供が読むには調度良いかも知れません。
現在の漫画に慣れた人からすれば漫画としての画力やコマ割り等の構成はやはり劣ります。 ですが、この作品が原点となり後世の漫画家に影響を与えた事は確かで、世に生み出された事は大変意義がある。
ただ、成人して数年たった者からすればもう少し若年で読むべき作品だと感じました。 もう一つ付け加えるなら、原作と言っても過言ではないシュテファン・ツヴァイクの 「マリー・アントワネット」のクレジットが入ってないのが誠意が感じられず残念です。 私が小説先行だから気になるのかもしれませんが…。
名作とはいえ、十代以下の方々向けの作品かなと感じました。
CDを聞いていてそのままコミックの場面が浮かんでくるような臨場感のある構成でした。ベルバラファンとしてとても楽しめました。特に森川さんのオスカルがよかったです。ただやっぱりアントワネットやロザリーは女性の声のほうがよかったかも…。女性キャラ役の声優さんもがんばっていたのですがちょっと無理があるかなぁと…。シリアスな場面もそこのところだけコミカルになってしまう気がしました。でも聞いて損はないと思います。
前作の「2」で「この戦闘が終わったら 結婚式だ!」までいったので、
結末は分かっている以上、オスカルとアンドレの最期、どう落とすのか興味津々でした。
ネタばれしてしまうので詳細は書けませんが、「で、そうきたか〜!」。
で、その後の進行は…、「うん、なるほど〜!!」。
と、立木ミルさんの脚本に私は納得です。
「音だけ」で構成する以上、原作そのままのセリフや展開というわけにはもちろんいきません。
それは致し方ないと思います。
ともかく、宝塚歌劇、実写版、アニメ版…それらより、遥かに原作に忠実な脚本だと思います。
初めは男性のみの声にすごく違和感を覚えましたが、脚本の巧みさに引きずられて「2」を何度も聴き、その後「1」を購入。
「なるほど、『2』のためにここで終わったのだな。」と合点し、そしてFINへ…。
もう、今となっては声の違和感ナシ!!
ここでの森川さんの声が私の中のオスカルの声になってしまうほど、全シリーズ通して何度も聴いています。
何度聴いても、胸が締め付けられます…。
FINの前半部分でアンドレとオスカルは死んでしまいます。
原作ファンの中にはコミックス8巻のマロン・グラッセ逝去以後は読まないという方も多いようですが、
後半部分はその読まれないことの多いフェルゼンとアントワネットの恋模様が描かれます。
子どもの頃は早々に両想いになる二人に対し、「なにさ、さっさと両想いになって!」とやっかみ、スルーしていたきらいのある私でしたが、
現実に私自身が結婚・出産を経て、十数年ぶりに全巻再読した時、
実はオスカルとアンドレの恋以上に、この二人の恋が切ないものだったことに気付き、大きな衝撃を受けました。
このフェルゼンとアントワネットの切ない恋をしっかり押さえ、結末にしたFIN、さすがだと思います。
誤解されがちなことですが、「ベルばら」の主人公は、マリー・アントワネットなんです〜!
現実の男女より虚構の男女(例えば歌舞伎とか宝塚歌劇とか)が演じる方が、情感をデフォルメして出せる分、また受け取る側もデフォルメだと了解しているからこそ、安心して浸れるかな〜、と思います。
多分、オスカルをはじめとした女性役を現実の女性がやったら…私恥ずかしくて聴けないかも…。
それらを「声」だけでやってのけた「男性」の声優さん方、…今までの認識を改めました。
中には「女性では!?」と思うほどの芸達者な方もいて、本当にびっくりです。
その分、最後のキャストトークの弾けぶり、実は私はホッとしています。
それだけ一生懸命取り組んでの作品なんだと、ありがたく聴いて、聴く度におなかを抱えて笑っています。
(一度聞くと耳から離れないフレーズあり…要注意!!)
「ベルばら」を軸に、ベルばらファン&池田理代子女史協力の下、作られただけあって
すっごく「それっぽい」ピンポイント進行で書かれてるし、何よりも豊富な宮殿内部の写真
調度品・宮殿建設のエピソードなどが満載♪で、写真集的にも楽しめちゃったわ。
本文なんかも、その辺のチャチい小説家とかより、よっぽど上手い言い回しが目について胸に残ったりする件も幾つかあったし、アタシ的には◎♪ アーンド→一応、旅行ガイドブックとしても扱えそう。2年後に、お姉様とフランス・ヴェルサイユ旅行計画が進行中のアタシにとって、宮殿内のより優先的な見回り方や、有名な例の「鏡の回廊」で外野を写さず、優雅に独りでポージングするには??ってずっと真剣に考えてたから、一言アドバイスのコラムなんか参考になったわ 笑
・・・でも、現在のヴェルサイユ宮が、アントワネット当時の家具や莫大な費用の豪華な調度品の半数以上が革命で失われていてレプリカや復刻だなんて、ちょっとショック。
ちなみに、短所をひとつ申し上げちゃうと、旅行の際、訪れる予定の→魔のコンシュリジュリ牢獄(気が重いけど、やっぱ行くっしょ?普通。)についても、もっと詳しく紹介してくれてたら最高だったかな?って思ったけれど、全体的には優秀な1冊よ。ベルばらファンなら
1冊持ってて損はナイでしょう♪
小学校の頃から35歳になるつい最近まで、歴史が大嫌いだった私。。。 単に年号や人物名が覚えられず、テストでもいつも苦労していた。 先生には「歴史の流れをつかみなさい」と言われても、意味が分からず、流れって何なの?? 25歳でGackt氏に出会い、30過ぎてから本格的に美しい物が大好きになり、Gackt氏の哲学に触発され、フランス等ヨーロッパに興味を持つようになった。 32歳頃、何かのきっかけで、「ベルサイユのばら」を読みたくなり、早速購入。 当時は読み終わっても、ギロチンが頭に残っただけで、話自体はよく分からなかった。 しかし、オスカル、アンドレの美しさには魅了されていた。 小3当事、ベルばらのアニメ放送があったのは知っていたが、飛び飛びで見たため、話が分からなかった。 「これはもう、DVDを買うしかない!!」と思い立ち、全巻そろえ、見始めるなり話にどんどん引き込まれていった。 毎回号泣し、真実の愛、哲学というものを追求するようになった。 それから、フランスの歴史を図書館などで調べて、自分なりに勉強したが限界があり、ナポレオンに関してもずっと気になっていた。 そんな折、池田理代子先生が、ベルばら以外にも歴史漫画を出版されている事を知った。 「これはもう購入して読むしかない!!」と思った私は、すぐさま購入。 読みふけった。。。感動の嵐だった。 池田先生の漫画には、ただの歴史だけではなく哲学が含まれている。 少女マンガは、どうしても恋愛に走る傾向があり、セックスメインの低次元な話で終わる。 「あしたのジョー」「機動戦士ガンダム」「北斗の拳」「スラムダンク」が好きな私がオススメする少女マンガが「ベルサイユのばら」「ナポレオン」である。 男性諸君にも是非読んでもらいたい。
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