けっこうふざけた作品なのかと思っていたけどななかなか細かく作られていて非常に良かった。笑いあり、お色気ありで楽しめると思う。
宇宙を舞台とした壮大なSF風ゲーム。アドベンチャー、RPG、シミュレーションと複数の要素を内包しているこのゲームは、常に即死の危険がつきまとう「宇宙」をリアルに再現させた作りとなっている。戦闘シーンは素早く動き回り攻撃してくる敵に照準を合わせ、打つ、かわす。ごくシンプルな作業だが、これがどうして奥が深い。また豪華声優陣も起用しているので、そちらが好きな御仁にもオススメだ。少々難易度が高いのが難点といえば難点かもしれない。
当時、このゲームの開発談義や開発者のインタビューに印象に残ったのが 「戦闘のないRPGなんですよ〜」という言葉であった
なんのことはない つまりは、そもそもに立ち返って、物事の本質とはどういうものか見つめてきたのである RPGとは略称で「ロールプレイングゲーム」と言い、 各自に割り当てられた役目をこなして、物語に参加するゲームのことを指す ある種常識であり、今さらそれがどういう意味か考える人はあまりいないだろう しかし、それを逆手に取って、革命的ともいえる手法を採用したのが本作である 真のロールプレイングゲームとは、暴力のないただの日常を送ることそのものだったのだから
そう。このゲームに倒すべき魔王や、悲劇的な宿命を負った勇者はいない そういう特異的であられる立派な御仁達は、 ゲームの舞台であるプエルコルダン村の存在する世界のどこかで今日も命をかけて闘っているのである
本作の主人公は魔法など使えない(魔法は存在するけど) 伝説の勇者が引き抜くに足る重い剣を持つ筋力さえないのだ ただ、美人なねーさんに指示されるとおりに、パンを届けるだけ
プレイヤーは夏休みが終わるまで、パン屋でアルバイトをこなすことになる 村人達の行動はその日の行動スケジュールに添って決定され 当然主人公は、パンを配達するために、 彼らの行動パターンにあわせて生活することになる
「村のあちこちに自生している花を集めて花束をプレゼントするなんてキザかな?」 「あの娘はどう思ってくれるだろうか?」 「落ちてたオミカンをジャムにしてついでにくれてやろう」 「きっと喜んでくれるに違いない」
今日もジャンは平凡な日常を精一杯「オイッス!」と挨拶して生きてゆくのでした めでたしめでたし
おい。そこで終わるな、というツッコミは野暮だ このゲーム、本当にこれで終わる 特定のヒロインと恋仲になれば、お別れの日に何かあるかもよ?それだけ 付け加えると可愛いあの娘がダンスしてくれるけど、可愛いと癒されるだけだ
つまり、このゲームに正しい。正しくないなんて存在しないのだ どこにでもいるちょっぴり平凡な村人達が、あーでもない、こーでもない、 と勝手気ままに暮らしている。そんなどこにでもある日常がテーマなのだ
でも、実はこのゲームには、 保守的な王国軍と、勢力を広める帝国軍が対立している、そんな世界でもあったりする そんな描写は、キャラクターの日常の裏の裏に隠されているけれど、 普段、豪放に振る舞っているセクシーなおねえさんも、あの笑顔の裏に悲しみを隠しているのだ 見たければ、どうぞ 正しい選択なんかない だって、キミはパン屋さんの雇われバイトなんだから! その役目を全うしないとクビになってしまう それよりも、大事なことは他にあって、 それは若い頃の見目麗しい姿を維持する素敵な女性と変わり果てた自分を比較して ため息を漏らすおばさんの愚痴を聞いてやることなのかもしれないのだから
さて、これからプレイされる方に一言だけアドバイスするならば このゲームにおいて、攻略情報はヒロイン名義の娘とのフラグ管理だけにとどめていたほうが良いだろう それ以外は、好きにプレイしたほうが良い これはこのゲームの日常を謳歌するシステムにとても適応しているから、なのである 同じ行動パターンに陥ると、同じような日常になってしまって 時には夜更かししたり、どうでも良いような爺さんをストーキングしたほうが面白かったりするからだ
真面目なはなしになるが、 このゲームのバランス感覚はもはや天性のものだと、それしか言い様がない 普通それなりに凝った設定やキャラクターなどは、背景に徹さずに、積極的に披露したいと思うはずだが このゲームはそれさえ、プレイヤーの解釈に身を委ねるのだ どう見ても原子炉にしか見えない怪しげな装置が沈む虹色に光る湖を見ても、 それを解説する村人はどこにもいないのである
見た目はほんわか 中身もほんわか でも、そこにある村はちゃんとそこに存在する それもきちんとした理由があって「そこにある」のだ
僕はこのゲームを偉大な作品だと評する 世界を救うことがRPGじゃない、しかも一つの答えがスライムのいない世界だ、という 最高に平和的で理知に満ちあふれた回答ではないか そして、それが最も似つかわしくない称号であったとしても、拍手を送りたいのだ
どうでも良いような村に、どうでも良いような村人達が、どうでも良いような人生を送る でもそれこそが「人生ってスバラシイ」てことなのだと思う
たぶん。
里見八犬伝といえば、江戸時代後期に曲亭馬琴(滝沢馬琴)によって著された読本で全98巻、106冊の大作で、日本の長編伝奇小説の古典の一つである。伝里見八犬伝、あるいは単に八犬伝とも呼ばれる。室町末期を舞台にした古典である。約半世紀以前には、この古典を、簡略化して子供向けに書いた本や絵本などがあってよく読まれていた記憶がある。 本書は、放送作家・安田多苗が10年以上の月日をかけて取材・執筆した労作である。著者は、『南総里見八犬伝』に登場する現場を実際に調査し、考察の上で600ページに及ぶ大著に著したのである。長編伝奇小説の古典の一つですから、虚実入り乱れる原作の記述から手がかりを得るのにも東奔西走・・・各地を巡ることに。本書の帯に「八犬伝はこんなに面白い!!」とあるが、現在の言葉で言えば・・・ファンタジーであろう。本書を読むと、古典なるファンタジーが史実のように思えてくるから不思議だ。面白い!
ちょっとしか振れてませんが、グラフィックがプレイステーションというよりファミコンです。上から見た視点何ですがキャラクターが小さいです。 宝箱とか分かりにくいと思う。でもなかなか良く出来ていると思う。
|