DVD化をどれだけ待ち続けていた事か…ついに魔人加藤復活であります!! 帝都を滅ぼすため軍服に身を包んだ外道の陰陽師加藤対土御門家や将門の巫女、学天測が立ち上がる! 十四代目葛葉ライドウ襲名した人も、少年陰陽師に萌えてる人も必見、面白いぞ! OVA全四話に加え風水や安倍晴明ブームを巻き起こした実写映像による解説付き。これで貴方もはまるはず!!
さあご一緒に、「目覚めよぉ、まぁさかどぉぉっ!!」
幸田文を読むと、祖母や母の生き方、教えがよみがえってくる。 奥ゆかしく、それでいて賢く、昔の女は身を処してきた。 この本でも、見慣れない世界をじっと観察する主人公の目の鋭さと、 応対の見事さに舌を巻いた。
露伴の『努力論』によれば、「惜福」と「分福」と「植福」というのがある。 これが分かれば、あなたも幸福になるかもしれないから、まあ少し話を聞きなさい。 世の中には運がある人ない人がいるようだが、もう少し詳しく見ると、ちょっと違う。 たとえば幸運がよく巡ってくる人は、「惜福」がある人だと露伴は言う。 「福の惜しむ」というのは、幸福に対してケチケチすることではなしに、逆に幸福に対してガツガツしないこと。たまたま巡ってきた幸福を使い尽くさないで、天に預けておく。そうすると福(ラッキー)に巡り会う確率がアップする。 自分に回ってきた福を独り占めしないで、一部は人に分け与えるようにするのは「分福」である。この工夫で、より大きな福(ラッキー)が来ることになる。レヴィ・ストロースもいうように、あるいは『金持ち父さん』もいうように、人間は、本当に欲しいものを、誰かに与える(プレゼントする)ことを通してしか、手に入れることができないのである。 幸運の女神が好むところを知り、女神が立ち寄る種をつくること、「福を植える」こととして「植福」という。 こういう幸福三説に『努力論』はかなりのページが割いている。 『努力論』は「努力しろ」とか「努力して成功しろ」というお道徳本でなく、「努力してるのに、さっぱりだ」という人向けに、露伴が頼まれて書いたもの。頼む方も方だが、引き受ける方も方だ。そして、露伴はやっぱり凄かった。
幸田文さん青木玉さんのファンで、二人の著作を本屋さんで見かけるといつも購入しています。
父露伴のしつけの章は初めてではなく、既に彼女の別の作品で読んだことがありますが、これ以外のものを眼にするのは初めてです。
このように、あちらこちらに書かれた作品を一つのテーマにおいて一冊の本にまとめているのはいいですね。時代が違っても割合普遍性があって身近な話題でもあり、とても楽しく読めました。女性雑誌の中で人生相談のようなことを受け持っていたのは、意外だったしけっこう面白かったです。
ほかのものでも、幸田文という人の率直な性格とか闊達さとか気さくさ、ユーモアなんかも窺えると思います。どこか、江戸っ子気質も窺えるような気がします。そして、こちらも不思議と闊達に笑ったりができるし、なんだか元気が出てくる気がします。
また、幸田文程の人でも色々な失敗をしてきたんだなと、どこかほっとします(笑)。尤もちゃんと学ぶ人だったんでしょうけれど・・・。
しつけというと何か大げさなものを想像してしまいますが、改めて家庭教育というか家庭での教えの大事さを再認識させられますね。
このごろ、日本人のコミュニケーション能力とか生活全般に関わってくるような常識とかが崩れていっているようで、色々なところでトラブルが起こったり、子供同士から大人にいたるまで、付き合い方とかがおかしくなって事件にまで発展してしまうのを思うにつけても、昔はあったであろう、家で教えられる生活の知恵とか作者が言うような本人の性格の弱点を救う教えみたいなのが、改めて大事なんだなぁと考えさせられます。
また、彼女の生活を楽しむ心もいいですね。
娘さんの青木玉さんの結婚式のときの言葉がいいです。楽しくしている母さんを見ていきたい・・・とってもじぃんときます。
我々もまた、楽しくしている姿を愛する者たちに見せられるよう、また彼らに楽しくしてもらえるよう、過ごしたいと思いました。
職人の気持ち、主人公ほか関わる人物がそれぞれ、人の気持ちがわかる人物がたくさん登場してほっとする小説だと思います。
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