こういう、実験的でありながらポップでもある音楽は今どこへいったら聴けるのか。探せばあるんだろうけど、分かりやすい場所に転がっていてほしいものです。
坂本教授のギクシャクしたドラムが聴ける表題曲がいい。
ドラムは屋敷豪太だわ、ゲストにはユキヒロだわ中西トシだわと、メンツだけ見ても非常に豪華なアルバム。 それにしても、ハジメちゃんのギターが、とにかく耳に残る。いかにも“ロックバンド”な感じのサウンドプロダクションも良い。 欲を言えば、一曲位ハジメちゃんがヴォーカルを取ってもよかったんじゃないかなと。
なんか細野晴臣アーカイブスなんて銘打って未公開音源を披露していくそうで
かつてのコインシデンタルミュージックやモナド観光音楽とか
ミニマル系にまた還っていくのかなあ、なんて少しいやな予感しましたけど
そんな懸念は1曲目の Roochoo Divineを聴いて吹っ飛びました。
細野氏の僧侶の読経のような呻くようなボーカル、素晴らしい。
紛れも無く最近の氏の活動のテクノ〜カントリーの流れの中にある音楽であり、
密室ミニマルではありませんでした。
他の曲も同様、何かの媒体に使用した曲とはいえ、新たに手が加えられており
氏の待望のニューアルバムといっても過言ではない丁寧な造りになっています。
アーティストの普段は見ることの出来ないアトリエを少しだけ覗くことが出来る本です。
文章は非常に少なく、写真で構成された本です。その写真達は絵として非常に美しい作品になっています。
それぞれのページから感じる情報は少ない(さらっとした写真なんです)ようで、実はじっとみてみると非常に情報量が多いです。
大体4〜5ページに1人のアーティストといった割り振りです。
気になるアーティスト一人のためにこの本を買ってしまったら、少しボリューム不足かもしれません。
アトリエという普段見ることが出来ない空間を切り取った数少ない本ですので、私は気に入っています。
80年代のカッコよさの象徴だった立花ハジメ。
音楽や曲がというよりも、活動や存在自体がすごくPOPで憧れだった。
このアルバムはそんな頃に高橋ユキヒロプロデュースで出た3枚目。
いきなり冒頭「レプリカントJB」のカッコよさにヤラれる。この曲や「マッティカリカ」の為だけにでも聴く価値がある。
ただ、全体としてはやはり、あの時代の中で彼のキャラクターを楽しむ作品であったという印象が強い。
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