作者が始めに「ある頃から、僕は擬音を信用しなくなった。漫画がコマの芸術だと言うならば、絵とテンポだけで、読み手の頭の中から、真実の音を導きだせるはずだ。」と言っている。 全くその通りだと思う。 坂本眞一の画力ならそれが実現できる。 というか、この巻は正に実現している。
個人的にはストーリーも素晴らしい。
これからも芸術的なこの漫画を応援したい。
面白いと思うんだけどな。 トントン拍子のサクセスストーリーじゃないところがじれったいのかな〜?
紆余曲折、なかなかマンガみたいには人生いかないもんだよ! …マンガだけど。
自分的今年後半イチ推し漫画。
小説、映画に絵画、俳句、詩etc・・・ 世に表現方法は多岐あれど、 こういう「漫画が他の表現方法を凌駕する一瞬」と言うか、 「漫画ゆえに表現出来るモノを見せ付けられた時の感動」とでも言うか・・・
そういうものを、これでもか!!!と見せつけられる漫画です。
『週刊ヤングジャンプ』での連載ですが、どちらかと言えば『モーニング』の方がしっくり来るんじゃなかろーか?といったオトナの読み応え。
こちらの想像を超える比喩や、突然ポンと置かれる意外な伏線。独特のテンポに好き嫌いは分かれるかもしれませんが、一度そのパターンを理解するとグイグイ引き込まれること必至。
作者の過去作も読んでいましたが、一皮剥けていよいよ本格化、といった気配です。 今読んでおかないと、来年には「乗り遅れた〜」って、後悔する事になるかもしれませんぞ(笑)
この巻では、冬山で遭難し掛けた主人公が彷徨った末に麓の街の明かりを見つけるものの、逆に彼は山頂を目指して無謀な登山を続ける。というエピソードが描かれています。
馴れ合う事が苦手で、孤独を好む主人公の人生が決定付けられたシーンであり、またここからストーリーも大きく異質な方向に進んで行きます。
自分はこの巻を見て、それまでの「キレイな登山漫画」というイメージが一変、「注目すべき作品」と思う様になりました。
人物の艶のある表情。週間連載とは思えない美しい山々の風景。心象風景の斬新な描写。主人公のある意味変態的なまでの山に対する情熱。等々、この作品は魅力に溢れています。
孤高を極めた先にあるのは何か? 是非最後まで見てみたいマンガです。
「犬歯の裏を舐めると唾液が出る」
ということを全国の少年達に教えてくれた漫画です 内容はあまり覚えてませんが結構面白かったような気がします 坂本眞一さんの絵の上達っぷりなんかも楽しめるかも知れません
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