「魔法使いガンダルフ」「エルフの森ロスロリアン」「ゴラム(スメアゴル)」「暗闇の旅/モリアの坑道、カザド=ドゥムの橋」「ホビットたち」の全5楽章からなるヨハン・デ・メイの『交響曲第1番 指輪物語』。演奏時間にして40分程かかるこの曲を聴いてみたくて(先日読んだ風野潮『モデラートで行こう♪』に出てきたので)購入したCD。でも、私には残念ながら、いまいちピンとくるものがなかった。
その代わりと言ってはなんですが、ロバート・W・スミスの『月への12秒』。初めて聴いた12分30秒くらいのこの曲がとても素晴らしくて、わくわくさせられました。曲名の意味がちと分かりづらいのですが、おおよその意味は、「はるか、月に到達するそもそものはじまりは、ライト兄弟が飛んだ12秒間の初飛行である」てな感じでしょうか。
空のかなたへの人間の夢を描いた冒頭、ホルンのソロ。トランペットのきらきらとした、華やかなパッセージ。打楽器群のダイナミックなリズムの連打。木管楽器セクションの軽快なアンサンブルなど、全編、吹奏楽ならではの生き生きとした活力にあふれた作品。名前が同じ「ロバート」さんの、こちらはロバート・ジェイガー作曲『シンフォニア・ノビリッシマ』以来です、吹奏楽曲を聴いてこんなに胸が躍ったのは。大好きな映画『遠い空の向こうに』の雰囲気を彷彿させる、大空への人類の夢と希望を感じさせてくれる『月への12秒』に、乾杯♪
2003年9月13日、すみだトリフォニー大ホールにおけるライヴ録音。自衛隊中央音楽隊の第58回定例演奏会を収録したもので、曲が終わった後の拍手ならびに「ブラヴォー!」の声も、そのまま収録されています。
スペイン最高とも言われるアルティスティカの衝撃のライブも記憶に残っている所、まさか大阪市音楽団もやるとは!
大阪市音楽団は私が数多く聴いた中でも世界最高だと思っておりますので、このCDも期待しておりました。もちろん、演奏や演出も見事でした。先述のアルティスティカの演奏とはやや趣が違いましたがそこは好みの問題で、大阪市音楽団のほうが整えられた美しい演奏のように感じました。
ところで、この「プラネット・アース」は管楽器の規模が大きいだけではなく、チェロ、女声コーラス、サウンドエフェクトなども使われていて、総勢100人近い演奏者が必要になる大曲です。ここまで規模が大きくて、雰囲気も考えるとまるで映画音楽の世界ですね。すさまじい迫力です。
私は通常編成の吹奏楽のほうが好きですが、こういうド派手な曲もイイものだと感じました。
ちなみに、SACDだかなんだかよくわかりませんが、そのせいでi-pod等に入れて持ち歩くことが出来ず、残念だったので★は4つでございます。
この交響曲は今までのヨハン・デメイのものとは大きく異なり、オープニングからいきなりサウンドエフェクトの凄まじい音が鳴り響き、やがてそれが遠ざかった時、地球が姿を現したかのように静かに合唱が始まり、やがて地球上の生命体を屈指して描かれていて、感動そのものです!
第2楽章はファンファーレ的なものから始まっていき、サウンドエフェクトが2回ほど流れた後にキーンという煌びやかな音とともに徐々に幕が開けるように第3楽章へと注がれ、そして輝かしいメロディーとともにさらに上の高級感や感動をもたらす合唱とともに地球を包み込むように終わりを告げます。
これは絶対にお勧めですので、一度聞いてみてください!
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