シスタープリンセスシリーズをはじめてやったものです。 率直な感想は、一人一人のストーリは非常に短いが12人もの相手がいるので要するに「質より量」といったところでしょうか。 個人的には、同じように12人のギャルがいた「センチメンタルグラフティー」というギャルゲーよりは面白いと思います。
以前出たシナリオ集?の「マダムの訓え」が原作になってます。これは白雪の話の中では一番まとまっていて、切なくて印象に残る話だったの で今回の映像化はうれしい限り。動く白雪はオシャレだしホント可愛いですよ!!
前作では、主観が「お兄ちゃん」で妹達を見守る雰囲気であったのに対して、今回は妹達が主観で、「お兄ちゃん」に対する想いが、じっくりと伝わる展開になっています。始めは当然「可憐ちゃん」。本当にストレートな願望で、「夢の結婚式」では「ああ、やっぱり。」と納得してしまいました。普段はしっかり者なのに、兄の前では甘えてしまう、かわいい妹の典型です。全国の兄貴諸君、ぜひご鑑賞を。
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シスタープリンセスの作品としての限界(であり出発点)は兄妹関係に凝縮されていると思います。兄妹間の恋愛は現実的にはタブーです。咲耶は兄妹関係をイヤというほど熟知していながらも、それを超えたい気持ちと抑えなければならない気持ちの二つに引き裂かれている、十二人の妹のうちで最もアンビバレンツな存在です。シスタープリンセスはプレイヤー(ファン)にとって兄妹愛モノなのか、それとも恋愛モノかと問われたならば、どちらも選ぶことのできない両義性を持つ作品です。ですがシスタープリンセスはあくまでも兄妹関係に自足しなければなりません。それを超えた、兄と妹との恋愛を描き出したら、もはやそれはシスタープリンセスという作品の世界観を破壊(もしくは逸脱)することになるでしょう。本作で描かれている咲耶はそのギリギリ限界に位置します。ですからここがシスタープリンセスの終着地点。もうこれ以上のものはシスタープリンセスで描くことはできません。本作はシスタープリンセスの最後を飾るにふさわしい傑作だと思います。
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