これを初めて聞いたとき、すごくすごくびっくりしてどう扱えばいいのかわからなかったことを覚えている。一作目とはスタイルは同じでも、その中身は大きく違っていて懐かしさではなくて、今生活している自分と同じ時間をこのCDは共有し、自分の時間の中に入り込み、共に私の時間を作り上げていく。自分が考えていた音楽というものよりずっとずっと近い位置に立つCDになっていた。例えば遅く起きたら快晴だったとき、そこにはもう’風’があって、私はその’風’と一緒に出かけていく。理屈や理由もなく、一度聞いてしまったらこのCDは自分の生活と共にある。そんな力をもったCDです。祝福の歌、Jr.(元気でます)の後に流れるバジリコ・バジリコは最高にFunky!! イヤラシげなMCも魅力的。
スチルも豊富で、まず濃い映画パンフとして秀逸。 美術ボードとかカメラマンや照明さんのインタビューなんて、滅多に読めるもんじゃない。 加えて、イラスト寄稿ページを桜沢エリカで始めて安野モヨコで〆るとか、 ほぼトリのコラムに中森明夫をひっぱり出すとか、 岡崎京子ファンにとっても「わかってる人が作ってる」と思える構成にしびれた。
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