12曲を収めているが、全部がつながっているような。
全体が一つの曲のようであった。心地よい。
声楽曲として聞いた場合は、多分こうはならないであろう。
祈りをテーマにおなじみの楽曲達が演奏されています。名曲ばかり,でも千住さんがストラディバリウスを弾くと何か違って聞こえます。すーっと引き込まれていく感じ。後半のジュピターは特に深みのある演奏で聞いているうちに自分自身がその世界にどっぷりつかっていることに気づかされました。まさに癒しのアルバムです。くたびれてしまった心が浄化されていく一枚のアルバムでしょう。同時期に出された日本の歌曲集も聞いてみたくなりました。こんな時代だからこそ音楽の力で私たちは元気や力をもらい頑張らなくてはと思います。
PTA活動の一環で千住真理子さんの音楽に触れる機会を得ました。 実は、その後にこの本を読んだのですが、なるほど、千住さんのピユアな心の醸成をこの本から垣間見る思いでした。特に父の愛の有り様と日常子供と接する母親の容(母のおおらかさ)が千住真理子を育て、彼女と彼女の音楽の心にも大きなぬくもりが感じられるのだなと思いました。また、音楽に向かう姿勢はまったくこの本の通りで、凛とした一つの線を感じます。 彼女の音楽とその背景が見えるこの本、是非一読を薦めます。
「ロボットから人間になりなさい。人間の複雑な感情を一つずつ覚えて、心は育ちます」。高校一年生の千住さんに手塚治虫先生が語った言葉ですが、以下のテーマがとても深くて瑞々しい情緒と感性で描かれています。
クラシック音楽や芸術がが好きな方にはもちろん、それらに余り興味が無かった方にも、これから芸術(音楽・人間)を深く知り愛するきっかけとしてお薦め出来ると思います。
※表紙と裏表紙の千住博氏の絵もまた静寂と時の流れと生命感を感じられ秀逸です
・挫折と成長、キャスター時代
・愛犬リリー、祖父、恩師達、16歳から千住さんを支え導いたファン梶木重人さんとの想い出と死
・ストラディバリウス(スパニッシュ・カルテット、デュランティ)との出会い
・音楽家評(デュプレ・モーツアルト・ベートーベン)
・演奏家との想い出(シノーポリ、アイザック・スターン、ルジェロ・リッチ)
以下、文中より
「私の自分勝手な考え方になることを承知で言うなら、彼は、私がヴァイオリニストとしてデビューし、一人前のヴァイオリニストとして軌道を定めるまで、私を導く為に生まれてきてくれた気さえする」
「彼の青春も、私の青春も、音楽と言う純粋なものを媒体に共鳴しあっていたに違いないと思った」
千住真理子が兄の千住明と共にナポリに渡り、 兄がヴァイオリン用に編曲したオペラを演奏しています。 もともとはNHKの番組で放送されたもののようです。 内容は基本的にはオペラ曲を演奏されていきますが、 曲の合間に打ち合わせや練習の様子、インタビューなどが少しずつ織り込まれており ややドキュメントタッチな印象も受けます。 画質や音はきれいです。 (最後のエレジーはボーナストラックということで画質、音質とも悪いです) 千住真理子のファンの方や 「オペラをヴァイオリンで弾く」という試みに興味がある方には 面白いと思います。
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