黒い看護婦
割合と丁寧に書かれたノンフィクションなのだろうと思う。しかしこういう事件によくあることだが、結果の重大性とかけ離れた犯人たちのあまりの浅薄さと低俗さに、途中で読むのがうんざりしてきた。これは筆者の責任ではないとは思うが。
こんな原始的な事件が現代の日本で起きるという驚きと、実際の刑事事件というのはやはりこんなものかも、というなんだかあきれ果てるしかない読後感で、むなしく腹立たしいばかりです。
雨と仲良くなる19の方法
雨にまつわる歌を集めたコンピです。内容的には申し分ないのですが、肝心な雨歌を多く唄う山下達郎氏が、やはり入っていません。残念ですが、契約の関係上無理だったのかなぁ。せめてもBMG音源ぐらいは入れても良いのにね。名曲「レイニー・ウォーク」ぐらいはせめて。それともっとコアな選曲だと、我が愛しき須藤薫ちゃんの「レイニーデイ・ハロー」なんてこれまた名曲もありますよ。
でもこれだけ集めてくれたこのアルバムをデレクトしてくれ方に感謝しますよ。次回に期待します。
クライマックス 70’s ルビー
同じクライマックスシリーズの「サファイア」と同時に買いました。この「ルビー」は、フォーク&ニューミュージックが中心の1枚目も名曲ぞろいですが(特に泉谷と拓郎がいい!)2枚目の昭和歌謡のインパクトが凄い。
「ヤング・マン」「サウスポー」「プレイバック part 2」「林檎殺人事件」「学園天国」「微笑がえし」「ビューティフル・サンデー」・・・どんだけ強烈な歌が続くんだ〜!しかも名曲ばっかり!
タイトルや歌手名を見て「知らないかも?」と思っていた歌も、聴いたら全部知っていました。きっとテレビやラジオで自然に覚えていたんだろうな〜。恐るべし、70年代!
合計40曲も入っていて驚きましたが、昔の歌は短いんですね。「サファイア」と「ルビー」、どっちにするか迷ったら両方買うべき。配信より全然お得だし、何よりハズレがないので損は絶対しないと思います。
黒い看護婦―福岡四人組保険金連続殺人 (新潮文庫)
この事件が社会に及ぼした影響は大きい。人々はどこにでもいそうな中年女性4人組の残虐で冷徹な行為に驚いた。主犯の吉田純子
は人の弱みを見つける天才である。どうすれば人を懐柔できるか、誰を篭絡するか、またいつ洗脳するか。様々な状況に応じて使い方
を見事に変えている。
時には先生の存在をちらつかせ、時には手紙で事の重大さを見せつけ、時には周りの人間から攻略して…ふと思った。なんで他の3
人は話の裏をとろうとはしなかったのか疑問に思った。ただ本の中でも述べられたいるように本当は薄々気付いていたのかもしれない。
ではなぜそうしなかったのか。それは支配されていたほうが楽だったからだ。この本を読んでいて僕はそう思った。