東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~
文句ナシに☆5つです!!私個人的に「2006年初読み」だったのですが、おそらく2006年の「ベストブック」であり続けること間違いなしです!!
老若男女、誰が読んでも何がしかの感慨を受けるはず。この小説を小説以外の言葉で解説するのは無粋というものです。後半はティッシュの箱を抱えながら一気に読みました。
中島らもさんが亡くなった翌年に、こういう作品をリリーさんが発表したことに因縁のようなものを感じるのはワタシだけでしょうか…??
こういう作品を書きながら一方では「おでんくん」なんてこども向けアニメも作っちゃってるリリーさん…目が離せないです!!
東京タワー―オカンとボクと、時々、オトン (新潮文庫)
前々から気になっていた本、
リリー・フランキーの『東京タワー』
文庫化されているのを見つけて読んでみました。
もうね・・・月並みな感想ですが、心に響きましたよ。
僕の母は、もう60代半ばの高齢なんですが、
ここ一年くらい前からでしょうか、ふと僕の母を見ると
「なんだかお母さん、背がちっちゃくなったな〜」と思ったり、
もともと小柄だから、靴も小学生みたいな大きさで、そんなのを
見て何かをふと想っていたり、毎日スーパーの半額を買いに出かけて
重たいスーパーの袋を担いで、よろよろと持って帰ってくる姿を見て
なんだか申し訳ないな、持ってあげればよかったなと思っていたり。
そんなことを思いながら読み進めてゆき・・・
あれが食べたいなと思えば、腕を振るって料理を作ってくれたり、
僕が高熱を出して倒れたら、雨のなかでも自転車ダッシュさせて
スーパーと薬局へバファリンとポカリと林檎ジュースを買いに行って
くれたりしたり、
決して他人が言ってくれないようなうるさい小言を言ってくれたり。
でも僕の母は実は難病を抱えている。今生きてるのが奇跡なくらい。
そんなことをシンクロさせながら読んでいって、最後には
ボロボロボロ泣きましたよ。
手遅れになる前に、
もっともっと素直になって親孝行しようと思った。
やがてお別れの日がくる。いつかわからないけれど。
(考えるとほんとに怖いことだ)
だから感謝したい。生んでくれたことを。育ててくれたことを。
ありがとうオカン。
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2枚組) [DVD]
ヒトは「ありふれた」ものを求め信じる生き物だと
ボクは思うのですが、落語だってお題を知って皆
聞いたり観たりするワケで。つまり、「ありふれた」物語をどう味付けするか
ってのが、大事だったりするワケです。
自分も大泉洋のスペシャルドラマ版を既に観ており
映画版は映画としての文脈で、どう語られるか非常に興味があった。
果たして、この映画
脚本、演出、演技陣とやはり期待通りのものを見せてくれた。
この独特のユル〜イ感覚はこのスタッフしか出せないだろうし、
この物語に一番必要なのはこの緩さなんじゃないか。
面白いのは、通常「泣ける」ポイントをいかにも
泣かせるために描くところを
「何がどうなってこうなった」ってこと含めて、省略してるところ。
つまり、「想像」の部分を完全に、こちらへ委ねているという
手法を敢えて取ってると思われるんです。
それは小説の行間から滲み出る
情感を読むのに似ている。
オトンの作る、不器用な作りの模型に主人公「ボク」が感動し
その後の「ボク」の人間形成にも繋がっていく、
この映画ってもしかして、イイ意味で
その「模型」のようなもの
なんじゃないかなって思います。
とても素晴らしい映画でした。
樹木希林とオダギリジョーはマジで素晴らしかった。
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン DVD-BOX
リリーフランキーさんの原作も読み、オダギリジョーの映画、速水もこみちの連続ドラマも観ました。その中で、一番泣けたのが、このSPドラマです。
映画はオカンの樹木希林に惹かれましたし、美しい映像も、「さすが映画」でしたが、オダギリジョーがスタイリッシュすぎて、とうとう最後まで感情移入ができませんでした。連ドラは速水さんファンには楽しかったでしょうが、すみません。正直、2回ほど見たところで嫌気がさしてしまいました。だいたい、主人公である「まあくん」は、しゃんとせんか!と言いたくなるほど、オカンに甘えて暮らしていたヒト。撮りようによっては、好きにはなれませんよ。
その点、SPドラマの「まあくん」は甘ったれでわがままなんだけど、その背景にある特殊な家族関係やオカンとまあくんの深い絆がていねいに描かれていて、主人公の気持ちに寄り添うことができました。また、大泉洋という役者のもつ個人的な魅力や、資質といったものも大きいかもしれません。(だめ男なんだけど、かわいげがあるといった役どころがとても似合う。)
それがあるから、オカンの最期のシーン。まあくんがオカンの病室を狂気の有様で探し、死を迎えて混乱するオカンに何とか気持ちを伝えたくて、必死に話しかけるところ。泣けて泣けて仕方ありませんでした。まるで小さな子供のように泣きじゃくるまあくんの姿に、母子の結びつきの強さを思いました。
今では映画の主役をするような立場の大泉洋ですが、このドラマが作られた頃はそれほど一般の知名度もなく、どちらかと言うとバラエティーのイメージが強かったはず。主役に抜擢されるには、それなりの意味があるんですね。
残響(福山☆冬の大感謝祭其の九ライブ3曲収録DVD付)
いつまでも少年のような福山ですが、今回のCDでは大人の色香も随所に感じられました。
デビューからしばらくは「まぁ、かっこいいねー」くらいで興味がなかったのですが、最近はすっかりファンです!
なんて魅力的なんでしょう(笑)
曲はひとことで言えば「優しい」です。いろんな経験が糧となり、今回の音になったのだな・・・と思いました。大変なこともたくさんあったのでしょうね。
「最愛」が泣けるほど素晴らしいのは言うまでもありませんが、私は「幸福論」がとても気に入りました!!「まさしくそうだよ!」って歌詞とかわいいリズム。最高です。
あとは「ながれ星」が切なくて切なくて・・・。
「明日の☆SHOW」は聴けば聴くほど味の出てくる曲です。