安彦氏の描く漫画の素晴らしさは今さら論ずるまでもないので、ここではキリスト教の伝統的解釈におけるイエス像との違い等を記述。 ネタバレになる可能性がありますのでご注意ください。
この漫画ではイエスの「復活」が明確に否定されています。この時点でキリスト教の解釈とは全く相いれませんが、この漫画そのものが作者あとがきにあるように「人間イエスへの共感と現在のキリスト教の在り方への批判」という気持ちを込めて描かれたものなので、その善悪を問うことは適当ではないでしょう。あくまで、実態が不明瞭な、しかしあまりにも人の心を焦がすこの情熱的な宗教家の活動を作者独自の新約聖書解釈を交えて描いた、物語としてのイエスです。故に、信仰におけるイエス像、神学的見地におけるイエス像とは離れて考えるべきでしょう。
ストーリーについて。ヨシュアという架空の弟子を通じて語られていきます。この人物は、ヨハネ福音書に登場する名前の無い「イエスに愛された弟子」に名を与えたものであるとの説明があとがきにてなさています。 またイエスに関する神秘的な事柄、たとえば山上の変容の個所は主人公のヨシュアが直接目撃せず、ペトロから伝え聞いたというかたちにして実際性に一定の余地を与えていたり、多くの貧者にパンを与えるところでは、「イエスを利用しようとする者」による関与があったと明確に否定されいます。ただし、ラザロを復活させたところは逆に明確に奇跡として描写しています。 処女懐胎についても「かあちゃんはローマの兵隊と寝た」というような台詞があり、イエスが私生児であった可能性を認めています。 また家業を放り出して宗教家としての公生涯を行ったイエスとその家族との確執も描かれており、伝統的なイエスの公生涯の描写とは一線を画しています。 新鮮だったのは、「裏切り者」と呼ばれるユダの解釈でした。そこはお読みになっていただきたいと思います。
このように、伝統的解釈とは違う、史的な個人としてのイエスを劇的に描いた作品です。表情には厳しさと憂いを湛えるが、他者に対しては常に優しい心配りをするイエス、しかし心の奥底では逃れられぬ死を恐れ、その一方で神(運命、使命とも言いかえることが出来る)を畏れ、その狭間で葛藤するイエス。しかし多くの人々は、そんな彼の耐え難い悩みと苦しみを解せず、ただ刺激と物的な救済を求める。そしてそんな欲望が満たされないはけ口をイエスに見出した時、人々はイエスにこう叫んだのでした。「十字架につけろ、十字架につけろ!」と。
4歳の娘の誕生日に 購入しました。
対象年齢が 3-6歳 に なっていますから、4歳の娘には、
ちょっと 簡単すぎる感じ。
ぬりえも、プリキュア 5種類 他のイラスト(かなりしょぼい)5種類 と、
量的にも、少ない。
やはり、3歳対象ですね。
ほとんどがカヴァー曲なのですが、不思議なことに原曲を聴いた時には感じられなかった別な味わいがあります。え〜、この曲ってこういう曲だったかと失礼ながら原曲よりも感動してしまった曲もあって。この間久し振りにASAYANで「Cymbals」を歌っている映像を観ましたが、ATSUSHIはあの頃より更に更に歌がうまくなりましたよね。プロになってからも相当ボイトレ頑張ったのかな。そういったテクニック的なことはもちろんですが、それ以上に今の彼の歌にある包容力が素晴らしい。聴いていると何か大きくて暖かいものに包まれているようで身も心も癒されます。彼の声が日本の男性ヴォーカリストの声では一番好きです。このDVDを観て久し振りに「歌の力」というものを感じさせられました。
どうしても旧版と比べられてしまいますが、改訂された原書の翻訳ですから、単なる改訳だと思ってはいけません。旧版も絶版にはなっていないようですので、ともに存在価値があると思います。 さて、この機会に旧版ともども一気に読みました。 比べるつもりはないものの、やはり「差」は感じます。それは出版された時代背景についてです。 ホロコーストそのものについての情報が乏しかった旧版の時代と、それらを予備知識として前提できる今日との差は、あきらかにあるようです。それをもって旧版は重く新版が軽いと言っては正鵠をえていないでしょう。この本は、悲惨な状況を冷静にかつ客観的に書いています。決して、悲惨の原因を糾弾することではなく、淡々と書いていることが印象的です。 その雰?気を、新版もあますところなく伝えています。旧版に比べて軽いと感じるとすれば、それには読みやすい文体が寄与しています。原著もこんな「感じ」なんだろうと、私には思われます。
初めて聴いたのは、中学1年生。LPレコード。 1曲目のイントロが始まり、アルバムを聞き込んでいくと、 ジャケットの宇宙船に乗って、プログレ宇宙に船出するようだった。
それは次作『危機』の1曲目、宇宙から飛来してくるような自然音のフェイドインにまでつながって、 この2枚は特別な音楽体験になっている。2枚は、プログレッシブ・ロックの名盤の頂点に位置しているが、 プログレ云々というよりも、なによりもまず「ロックしている」。
プログレの名盤は、ジェネシスの『静寂の嵐』や、PFMの『甦る世界』『幻の映像』や、 クリムゾンの数枚など、みんな、とにかくめちゃくちゃロックしているギター・サウンドだ。
ロックミュージックの精髄、真髄を、存分に堪能させてくれるしびれ薬のようなアルバム。
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