今までなんとなく思い込んでいたイメージ。それがいきなりくつがえされるのが私の読書の楽しみ。その意味でとっても面白くてためになる久々のヒット作品でした。宮本百合子が離婚後ロシア文学者で翻訳家の湯浅芳子と同居し、ソ連やヨーロッパに行った事は知っていた。なんとなく、向上心にあふれた若くて知的なふたりの明るくさわやかな暮らしをイメージしていた。確かにそういう面はあったけど後半はまるで腐れ縁の倦怠期夫婦のようなドロドロ。百合子さん殴られたりしてるんだもん。ビックリした。そしてなんとなくものすごく立派な人、誠実なひと、と思ってた宮本百合子が芳子のことを一方的に悪く書いて周りの人にあきれられたりして・・・ビックリした。さらにチェホフの翻訳なんかから優しくて優等生っぽい女性と勝手に思い込んでた湯浅芳子のドギモを抜く勝手さ、ケチさ、口の悪さ、辛辣さ、イケズさ、暴力性。いやぁ〜ビックリしました!ってビックリばっかりしてたけどなんと言ってもトドメは著者、瀬戸内寂聴。若いときは子供を捨てて男と駆け落ちしたりして出家なんかしちゃって おばちゃんたちに説教してるヤナ感じの人、とこれまたイメージで敬遠して読んだこともなかったけど・・・この筆力、描写力!こんな毒のある芳子のムチャクチャぶりを書いてそれでも彼女の持つ 純粋さ、いさぎよさや優しさ、その本質のうつくしいものをすくい上げる、その技と感受性に感服しました。そして人と付き合うときのデリケートで誠実な態度にも。私の考えは「なんとなく」ばっかりや!こんな風に自分の思い込みの狭さ、イメージだけで知ってるつもりのつまらなさに気付かせてくれる。本っていいなぁ。だから私にとっては非常にタメになる本でした。
Natasha Bedingfield - Strip Me (Morning Glory Version)
キエフ・バレエ カテリーナ・チェブィキナさんにインタビュー
『ペルソナ2 罪』 プレイムービー
Evolution of Music - Pentatonix
イッテQ 森三中・コサックダンスに挑戦する
ヘルファイヤー くるくる
Foxey live @ Harry B James
Silver Update 4/20/13 Silver Shortage