低学年で、本が好きで、可愛い挿絵が好きな女の子にお薦め。
青い鳥文庫の海外名作物は、挿絵は可愛いし、内容についても、原作の良さを生かして、上手に割愛してくれています。子供に丁度良いです。
酷い削られ方をしている子供向け絵本などで「小公女」を読んでしまう前に、是非。
「トム・ソーヤの冒険」、「母をたずねて三千里」など、伝説となった「世界名作劇場」シリーズ。
この主題歌集は、大杉久美子、大和田りつこ、松本里江、山野さと子、堀江美都子、橋本潮といったコロムビア所属の女性歌手が歌ったカバー版だ。歌のお姉さん的な高音が「いかにも」コロムビア。文句なしに上手いのだが、やはりオリジナルのイメージは強く、「元の方が…」というものも少なくない。
しかし、元の歌がイマイチだった何曲かは、劇的に改善している。筆頭は「愛の若草物語」のオープニング主題歌「若草の招待状」だろう。秋元康 作詞・高見沢俊彦(THE ALFEE) 作曲。曲は相当良いのだが、何しろ元バージョンは新田恵利。アイドル史上でも、最も下手だったと言われる人だけに、(タレントとして)人気はあったが、クオリティ的にはぶち壊しだった。
誰かもっと上手い人がカバーしてくれないかなぁ、と思っていたところ、中古CDショップで、別の人が歌っていると思われるヴァージョンを耳にした。「是非欲しい」と思ったものの、当時は調べる術がなかった。今頃になってようやく検索で探し出した次第である。橋本 潮(うしお)の張りのある高音で、名曲に生まれ変わったこの版はかなりお勧めだ。
もう1つの改善曲は、「ふしぎな島のフローネ」。とんでもない高さから始まるため、裏声のパワー不足が目立っていた。こちらは元々声の高い大杉久美子が歌うため、最高音まで余裕で出している。
シリーズ最高の名曲と言われる「トム・ソーヤの冒険」より「誰よりも遠くへ」は、オリジナルの日下まろんの圧勝。歌った時は確かまだ子供だったはずなのだが、ちょっと掠れた「男の子」声が完璧にマッチしていた。素直な子供ならではの発声が、大人が「子供の真似をした」表現を上回った希有な例だ。
全ての曲が入っている。 セーラ本人が歌うテレビ未使用の子守歌も癒される。
「小公女セイラ」の物語はあまりにも有名ですが、子供の頃に絵本やアニメで見たが、原作をきちんと読んだことは無い…という方が多いと思います。
私も大人になって、あらためて原作を読んでみたいと思っていたのですが、今までに出版されていた本はどれも、翻訳文が古すぎてかなり違和感があるか、または子供向けで内容が多少カットされていたり翻案されていたりと、適当な「原作のまま、読みやすく翻訳した本」が見つからない状態でした。
しかしこの本は、違和感の無い現代日本語で翻訳されているため、非常に読みやすく、また原作どおりでカットされた部分もありません。今から「小公女セイラ」を読むのであれば、この本で読まれることをお勧めします。
訳文は漢字が普通に使われているので、あまり小さなお子さんには向きませんが、難しい字には振り仮名も振ってありますので、中学生くらいならば十分読める文章だと思います。
装丁としては、300ページを超える厚い本ですが、ペーパーバックのような紙を使っているので非常に軽く、通勤時に電車内で読むのにも不便はなさそうです。(ただし、ペーパーバック風なので本が若干チープに見えますが…)
物語の内容自体も、大人になって改めて読んでみても、非常に味わいものがあり、子供向けの作品とは思えないものがあります。
09年10月スタートのテレビドラマの原作としてこの本に注目が集まっていますが、この機会にぜひ読まれてみてはいかがでしょうか。(テレビドラマはかなり原作から離れたものですが…)
なお、この原作にかなり忠実に映像化した外国の作品があり、これもなかなか良かったのでご紹介します。リトル・プリンセス〜小公女〜 [DVD]
また、あまりにも有名ですが、アニメの「小公女セーラ」も、この原作の映像作品としては秀逸だと思いますので、ご紹介します。小公女(プリンセス)セーラ(1) [DVD]
今も定期的にアニメの方を見ていますが、ドラマはくだらなさも含め大変面白かったです。毎回心に響く言葉もあります。時代設定がよくわからず、昔と現代が入り混じって滅茶苦茶な所も面白いです。アニメでも私はセーラが嫌いでラビニア派でした。ドラマではそんなセーラを批判するセリフがあったので、作った人も私と同じ事を思っていたのかしらと思ってしまいました。
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