当たり前と思われてきた授業の「スタイル」にもそれぞれの歴史と意味があり、日本で主流の「一斉授業」も世界の中に置いてみると、ローカルなスタイルであることがわかる。とかく自己の周辺に起きる事象の中で考え勝ちな教員にとって、世界的な視野で俯瞰的に考えるきっかけを与えてくれる。
表紙がシンプルなのに力強くてカッコいい!
ソクラテスの名前は知っていたけど全く興味がなかったのですが、 本屋で見かけてジャケ買いしました。
この漫画がなかったらたぶん、ソクラテスの哲学になんて一生触れることなどなかったと思う。 魂の不死とか思想は、よくわからないけど最後まで正しく生きようとしたソクラテスには拍手を送りたい。
お馴染みHIPHOP界のチーチ&ジョンことメスとレジーが主演した映画"HOW HIGH"のサントラ。吸いまくりな二人の楽曲を中心にDEF JAM系アーティストの曲も多数収録。既発曲も多数収録しているので物足りない人も多いかも知れませんが、ここは黙って二人を中心とした濃ゆい世界に浸りましょう。前作同様レッドマン色が強く、ハネるトラック群との相性の良さはいうまでも無し。個人的にトバされたのは、東洋調の弦楽器が脳を揺さぶる#7。その他、二人の代名詞といえる"HOW HIGH"REMIXの#20など、既発曲とはいえ流石にデキは良く、それを差し引いても十分にお釣りの来る一枚に仕上がってます。
本書は、<歴史の上に実際に生きていた>アテナイの哲学者ソクラテスの像に、出来る限りの文献資料を駆使して科学的に迫ることに力点が置かれた、非常に論理的かつ、論理でソクラテス哲学に迫ることの限界をもよく認識された、著者の深い見識と透徹した学究性を感じさせる良書だと思います。
全体は7章から構成され、「1 何をどこまで知ることができるか」「2 生活的事実」「3 啓蒙思想の流れに」「4 ダイモンに憑かれて」「5 デルポイ神託の謎」「6 哲学」「7 死まで」となっています。 私は教育学部でしたので、ソクラテスというと<産婆術>と表現される彼の教育方法等教育者としての角度からのイメージが殆どだったのですが、本書を読んで、夫としての、アテナイ人としての、宗教者として等ソクラテスを多角的に知ることが出来ました。後世の哲学者のソクラテス評価というのもそれぞれで、ミルやカントは肯定的に、ヘーゲルやニーチェは否定的に捉えているようですが、この点だけ考えてもソクラテスという哲人の奥深さというか、一言では語れない複雑さが感じられます。 本書はソクラテスの生きた時代環境の解説が丁寧で、ソクラテスの親戚また友人関係についての記述や、ペリクレスの優れた民主政治が行われた太平の時代から、経済問題や独裁者の出現によりぺロポネソス戦争へといたることになったギリシアの政情の動きなどがよく分かります。 また勿論プラトンやクルトンらの著作を引用しながらソクラテスの哲学のポイントが押さえられ、 有名なアリストファネスの戯曲『雲』でのソクラテス批判の分析や背景の解説、<ソクラテス以上の知者はいない>というデルポイの神託とそのソクラテスへの影響についてや、ソクラテスの行動を左右したという彼の<ダイモン>とは一体いかなる性質のものであったのか、そしてソクラテスがアテナイ社会から死刑の判決を受けることになった直接の原因とは何だったのか、ということに対する分析・考察などが書かれています。 全体に、「ソクラテスという人物の正確な像、彼の意図」を可能な限り描き出そうとした本であり、今日から見たソクラテスの哲学史的・教育学史的・歴史的功罪等を分かりやすく書いた本とかではありません。 この本から始めて、色々なソクラテス関連書へと羽ばたいていくべき入門の一書かと思います。
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