モーツァルト:作品集(2)
クラリネット協奏曲イ長調K.622は、1791年に作曲されたモーツァルト最後の協奏曲。彼の全作品中最高傑作との評価もある。当時のクラリネットの名手アントン・シュタードラーの為に作曲され、この曲は"秋色"と形容されるような「あくまで澄み切った秋空に染み渡る存在の悲しみ」を感じさせる。オルフェウス室内管弦楽団員はむしろ爽快な「微笑み」を目指しているようだ。
ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331(300i)《トルコ行進曲付き》 は名手アルフレート・ブレンデルの洗練された名盤で。「ピアノソナタの癖にソナタ形式のない変わったソナタ」という点にも注目。
「誰もがみーんな知っている(月光仮面のおぢさんではありません)」セレナーデ第13番ト長調 K.525《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》 が爽やかだから、
ちょっくら聞き通すのがしんどいかもしれない「セレナーデ第6番ニ長調 K.239《セレナータ・ノットゥルナ》 」もじっくり聞き込めるでしょう。
パルマのフルート、ナンシー・アレンのハープが素敵な「フルートとハープのための協奏曲ハ長調 K.299(297c) 」は本当に素敵な曲。第1楽章も第2楽章も絶対「聞いたことがある」はず。
モーツァルト晩年の「諦念」が色濃くしかし淡々と語られる地味な傑作「ピアノのためのロンド イ短調 K.511 」を再び名手アルフレッド・ブレンデルで。
中学か高校の音楽鑑賞で必ず聞かされた弦楽四重奏曲の傑作、「弦楽四重奏曲第17番変ロ長調 K.458《狩り》」は若々しいエマーソン弦楽四重奏団の佳演で。
最後は溌剌とした「ホルン協奏曲第4番変ホ長調 K.495 」
選曲良し、演奏者良し、録音良し、価格は破壊的・・・(しかもちゃんとしたブランド品)という夢のような二枚組みだ。