これまであまり表に出ていなかった「アメーバ経営」について書かれており「ようやくどんなものかを知ることが出来る」と喜んで購入しました。この経営の前提にあるもの「信頼」「哲学」「理念」「志」はよいと思います。
ところが、それを実現するための仕組みとしてアメーバ組織にし、独立採算的な仕組みにしているのは矛盾を感じました。また、「それでうまくいくのかなぁ」と思っていると稲盛さんがちゃんと随所に「言い訳」を書いていました。実質的にはうまくいっていない証拠だと思います。私も読んでいて論理的に「うまくいかないだろうな」と感じながら読んでいましたし。
一つのやり方ではありますが、「よいやり方とはいえない」というのが結論。
私も経営者なので一言いわせていただくなら「このやり方を真似るのはやめなさい」ということです。対立の構図を助長するこのやり方は、社内の雰囲気は確実に悪くなるでしょうから。
本体は数年前に購入した複合機です。6千円でした。インクは全色を2回ほど購入しました。本体を安くしてインク代で儲けると言ってもあんまりな感じですね。でも、Amazonで購入すると、メーカーサイトや家電店よりも安いので少しは溜飲が下がります。モノに不満はありませんが、インク代累計が本体価格の10倍になったらおもしろくない話です。
著者が論理を否定していると感じている人がいるのには驚いた。
論理を否定しているのではなく、論理を過信することを否定しているのである。
また著者の主張は説得力に欠け内容が深まっていないとか、感覚的であるとかなどの批判も的外れである。まず冒頭で「女房に言わせると、私の話は誤りと勘違い、残りの半分は誇張と大風呂敷とのことです。私はまったくそうは思いませんが、」とある。
あらかじめこう断っているのだから、著者の主張に文句を言ってもしょうがないのである。また「論理は長くなりえない」、「最も重要なことは論理で説明できない」とも書いてあり、論理的に展開して内容を深めることに意義を感じていないことがわかる。
たぶんこの本はお遊び半分で書かれたものだろう。はじめに、で「品格なき著者による、品格ある国家論、というきわめて珍しい書となりました」と書いてあることからもわかる。たまたま世の中の動向にマッチしたから売れてしまったのだ。それ以上の意味はこの本にはない。
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