YMO のファンの方で,このアルバムを好きになれない方もいると思います.しかし,この様な感覚(病的な)を持った芸術家がいるということを知って,共感を覚える方も多数いると思います.アルバムの詩は英語とフランス語(一部日本語)ですが,その中のいくつかに,私は,コダールの映画(フランス)気狂いピエロと同じような感覚を感じます. 音の方は,YMO の BGM より攻撃的で,歪んだ音を多様して独自な世界を築いていると思います.
当時やたら多かったリミックスもの。今回の被害者(?)は、高橋幸宏と鈴木慶一によるユニットが81年に発表した『出口主義』。ついにこんなものまでと思って聴き始めたのだが、意外に楽しめた。もともと輪郭のはっきりしない謎めいたサウンドなだけに、アンビエントな処理が合うようだ。手がけているのは、エイフェックス・ツイン、808ステイトのグラハム・マッシー他。10年以上の歳月を隔てたテクノ野郎の共演盤。
15年ぶりの高橋幸宏さんの著書ということで期待して読みましたが、 やはり期待以上でした。幸宏さんが歩んできた音楽人生を、影響を受けてきたCD、レコードと共に 振り返り紹介していく内容です。自伝としても読みごたえがありますし、 音楽ガイドブックとしても、ジャケット写真が多数掲載されており飽きません。 文字も大きくとても読みやすいです。 YMOファンが知らないであろう初めて聞くエピソードも多数あり、 あの曲の元はこの曲なんだ!という発見も数多くありました。 この値段でこの充実度には満足です。久々のオススメ本です!
本文のほうは、「ニューヨークシティ再訪」、「ビート、そして反逆の天使たち」、「ケルアック、彼のホームタウン」、「ビートとの対話」という章立てになっています。もちろん「まえがき」、「あとがき」以外のほとんどの文章は、雑誌『THIS』や詩とエッセイ集『ハートランドからの手紙』に収められていたものです。でも、改めてビート・ジェネレーションのレポートとして文章が編集されたことで読むのが便利になりました。そして、やはり佐野さんは積極的に取材・調査も行っているうえに、文章表現も巧みなので、この本を読めば、日本のトップ・レヴェルのロック・ミュージシャンがもっている高い言語表現力や知性を確認できる、と思います。
今回貴重なのは、本文のほうではなく、『Kerouac His Hometown of Lowell』と題された特別付録のDVDのほうです。佐野さんがケルアックの故郷とそこにある墓を訪れた際の記録です。約7分のモノクロ映像にご本人がナレーションを入れています。佐野さんがケルアックの墓を訪れた時の模様は、以前、アルバム『フルーツ』リリース時のヴィデオ・クリップにも使用されました。でも、こういうかたちで独立してケルアックの故郷探訪のドキュメント映像の完全版が出るのは、はじめてのはずです。
アートワークの意匠が同じことを見てもわかるように、本書とCD+DVD『BEATITUDE-Collected Poems and Vision 1985-2003 motoharu sano』とは、詩を扱っている点で、姉妹の関係にあります。併せてお楽しみください。
87年の作品。つまり僕はこのアルバムを23年も聴き続けていることになるんだなぁ
当時、幸宏さんと慶一さんは30代半ばで僕は19歳。ホッコリとして枯れた曲の数々に
「オトナってカッコいい」と思いながら。。。
僕にとっては幸宏さん、慶一さんのそれぞれのソロ・ワークでも(隠れた)最高傑作
廃盤は酷いなぁ。。。
参加メンバーは当然のようにYMO関係の布陣。サカモトさんはストリングス・アレンジ、
ベースは細野さんに小原礼さん、バッキング・ヴォーカルにサンディさん、そして
若き日の小林武史さんがキーボード(当時はサザンのバック・メンバーでもありました)
今のエレクトロニカの、しかも唄モノの始祖と言うべきアルバム。他のビートニクスの
アルバム同様に再発していただき、静かに継承されていくべきアルバムです
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