やっぱり『平家物語』はせめて4巻くらい、この世界にどっぷりと浸らないと面白くないです。
平家滅亡という時代の波に飲み込まれそうになりながらも、時子や明子たちが抗う姿がよかった。
時子の天皇と親王を入れ替えたところは、”時子ならやるかもしれん!”と思えたので面白く読めた。
教経の武勇伝などがもっと書かれていたら壇ノ浦は盛り上がったと思う。でも、正直、面白かった。二巻からは一気に読めました。
NHK大河ドラマは、前作「新選組!」で明らかに何かをつかみましたね。
その「新選組!」を見ていたつながりで何となく見始めた「義経」でしたが、予想以上の素晴らしい作品でした。1年間1回も欠かさず見続けた大河ドラマは初めてです。
主役の滝沢さんをはじめ伊藤淳史、上戸彩など若手が光っていて、渡哲也、中井貴一、松平健ら超豪華ベテラン勢がしっかり引き締めています。
特に引き込まれたのは、義経と家来たちの、ほのぼのと家族のような、信頼し合った関係です。配役が素晴らしい!
ナンチャンやうじきつよしなどの起用は、最初のうちは「大丈夫か?」と思いましたが、大当たりでしたね。強い個性で盛り上げてくれました。あまり目立たないけど伊藤淳史の喜三太もとても好きです。そして、彼らをびしっとまとめる弁慶。
弁慶といえば、「安宅の関」は第弐集になりますが必見です!2回見て2回とも泣いてしまいました。素晴らしすぎます。
五社英雄監督の「高知女衒モノ」。宮尾登美子原作映画化中で最も完成度が高い。立体的な人物造形と明晰に構成された脚本。五社監督の演出は、やり過ぎるとどんどん空回りして、「大旗振り回しすぎ」に陥ることもあるのだが、ケレンをツボを抑えたポイントに留め、バランスのとれた本作は秀逸。池上季美子がとても綺麗で、抑えた演技で重厚な表現を結実した緒形拳の芝居がとてもいい。なんだか、泣けます。
大河ドラマ放送当初は、タッキーが、時代劇もの主役で、役不足になる懸念もありましたが、回を重ねる毎に義経の心優しく美しい部分を丁寧に描いているので、どんどんセリフも若き美しい義経として力強く表現されてきています。特に注目すべきは、なんといっても中井貴一さんの頼朝でしょう!中井さんしか出せない若き頼朝像が、特にこの第一巻に収められています!ただただ、情の無い冷たいイメージの頼朝ですが、決して若い時から、そんな冷たい態度を取る人間ではなく、むしろノホホンとした良い人で、ただ嫡流である事の責任と流人として青春時代を生きてしまった事が、のびのび青春時代を送ってきた義経と価値観がずれていってしまっただけなんだと、思います!頼朝の人物像を形づくっている最初の第一巻は、物語の先掛かりとして、とても重要なので、迷っている方は、ぜひ、この第一巻を一見して頂きたいです!
緒形拳が演じる主人公は、妻子を殺害など残虐な犯罪を起こした爬虫類のような男で、全く同情の余地のない犯罪者である。警察から逃げ回って全国の工事現場を転々としているうちに、小料理屋を営む藤真利子が演じるちえと出会い、心を通わすようになる。
この映画は実話に基づくようだが、物語としてはさほど面白いとは思わなかった。ただ、自分が昔ファンであった藤真利子が、ちえという可憐でいじらしい薄幸な女を好演している。藤真利子はこういう一途な女性を演じると実に適役でよかった。
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