40代の方で大学時代麻雀にあけくれ、読んでいたなら。
桜道会と共武会との抗争も熾烈を極めていく。
その中で語られていく沙貴の生い立ちや竜との関わり。
メインキャラとして輝きを増した沙貴の運命や如何に。
竜が霞んでしまっているが、十分読み応えのある1冊かと。
あの「月下の棋士」の能條純一の最新作です。 セイは警察に追われながらも,現代の自殺志願者の為に 殺人を犯していきます・・・。 重いながらも,なぜか読みたくなる話。 どんなラストで締めくくるか今から楽しみな作品です。
☆カリスマ性を持った主人公を描かせれば世界一?の漫画家、鬼才、能條純一先生の代表作にして最高の名作。『哭きの竜』と呼ばれる幻の雀師、竜の【強運】を手に入れようと数々の大物ヤクザ達が、血の抗争を繰り広げる物語。ストーリーも確かに魅力的だが、何よりも異様な画風にはまず仰天させられる。能條純一先生お得意の独自性に溢れたクールな様式美を織り混ぜての画面構成も圧巻の一言に尽きます。そして、独創奇技的?なゲーム運びもある意味、凄い。だが、麻雀のルールを知らない人でも十分に理解できるような工夫がなされております。ナルシストを彷彿とさせるキザな決めゼリフ、大袈裟?な行動描写、竜を巡る仁義なき戦い、予想不可能な展開など、全てにおいて単なる麻雀劇画の常識を遥かに超えている。四面楚歌を思わせる男たちの熱き群像劇として読むのも一興である。悲喜な表現力もお見事。能條純一先生入魂の麻雀大作です!☆。
最終巻。肩透かしをくった感じ・・・。ある程度謎が残る終わり方は覚悟していたが、この終わり方はどうかなと思う。
登場したころは、竜に対抗できるキャラクターと思えた「堤」も、シリーズ中盤以降はすっかり影が薄くなっていたが、この最終巻になっても何の見せ場もない。竜の影は出てくるが、本人は最後に僅かに登場するだけだ。
で、最終巻の主人公は竜の影を背負って麻雀を打つ沙貴。
彼女が登場した頃から感じていたのだが、作者は竜を描くことより彼女を描くことに魅力を感じてしまったのではなかろうか。その結果、物語が展開できなくなってしまったような気がしてならない。
ただ、主人公が彼女に移った段階でこの作品は正しく「外伝」になったということができるかもしれない。
最後に肩透かしはくったけど、これまで楽しませてもらったということで☆×3.5。
|