滝廉太郎がこの世を去って、90年経った今日(こんにち)に、 「荒城の月」ばかりを集めたCDが発売された。 厳密にいうと「花」「箱根八里」も収録されているが、 さまざまなアレンジを施された美しいメロディーが、 本当に耳を惹く。 音符の譜割がここまで少ないながらも、 情感溢れるメロディーに驚くのはもちろん、 琴の米川敏子、イ・ムジチ合奏団 、アンドレ・リュウなど、 様々なジャンルの荒城の月が楽しめる。 私は、正直言って滝廉太郎の曲は、 曲調に華やかさが感じられず、 好きではなかった。 高校時代「荒城の月」を歌う機会があり、 そのときも、音の配分の展開が悩み、 どうしても楽しんで歌えなかった。 しかし、今聴くと、 なんて素敵な旋律だろうと思える。 決して「陽」ではないが、 心をぐっと惹きつける。 何で、あの時もっと大切に歌わなかったのかと、 ちょっぴり後悔の心も思う、 今は、そんなことを個人的に思いながら、 ゆっくり浸れる。 素敵なCDですから、ぜひ聴いて欲しいである。
はるか昔の学生時代(30年前)たまたま入った貸しレコード屋でたまたま借りたアルバムが稲葉喜美子さんの『愛しき人』。カセットテープにダビングして何度も聞きましたが、就職、結婚等の何度かの引越しでテープは行方不明。 ある日、家人不在もあって自由気ままなネットサーフィン。学生時代にお気に入りだった『浜田省吾』『中島みゆき』の動画を制覇し、まさか『稲葉喜美子』さんはないだろうなと思いつつ検索。おーっ、懐かしい曲達がPCから流れてくる(一太郎しか使ってなかった学生時代では考えられないことでしょう)。 検索画面を見ると『愛しき人』の出品!もちろんLPではなくCDですが。 モニターに写る稲葉さんの姿はあのころと変わらず。即買い。 はるか昔の思い出も一緒にいただきました。ありがとう。
こおろぎさんのレビューまったく同感です。 私は関西在住ですので大阪北区のバナナホールでライヴを拝見していました。 (稲葉喜美子さんは、会場近くの揚子江ラーメンに立ち寄られていましたね) できることならば、あのライヴの感動をもう一度味わいたいものです。
最後に拝見したライヴで唄われた曲に「ひとりしずか」という曲がありました。 歌詞の一部すら思い出せませんが、稲葉喜美子さん独特の詩世界があったと記憶しています。 この曲の収録アルバムが早く発売されないかと楽しみに待っていたのですが、残念なことにそれきりになってしまいました。
このベストアルバムは代表的な曲が集められていますので稲葉喜美子さんをご存じない方には良いでしょう。 (恐らく、現在入手可能なアルバムを1枚ずつそろえることになりますが・・・私のお勧めは「朝未明」) 従来からのファンは当然過去のアルバムを持っているでしょうから、買う意味が有りません。 でも私は買いました。あのEva Cassidy(1996年に33歳で亡くなられたアメリカのシンガー。日本ではさほど有名ではないがあらゆるジャンルの楽曲をオリジナル以上に見事に歌いこなしライヴも素晴らしい。存命中に発表されたアルバムは1枚だけだが、その後次々とCDが発売されている。最近では2011年にアコギの弾き語り集「Simply Eva」がリリースされ2012年11月にはベストアルバムもリリース予定。)のように1枚でも多く売れることでコロンビアさんが稲葉喜美子さんの未発表音源やライヴ音源などを発売してくれるきっかけになればと思うのです。 シングルでもいい。音質が多少悪くてもいい。もう一度稲葉喜美子さんに会いたいと思っているファンは沢山いるはずです。 コロンビアさんお願いします。
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