初めてこの作品を観た時には、なんだか笑えるシーンもあったり、つぐみさんの迫真の演技に圧倒されたり、スピッツの曲が謎だったりして、つかみ所が解かりづらかった。 ですが、一回目より二回目、二回目よりも三回目と観るたびに、純粋な愛情や心情が読み取れ、作品のすばらしさが伝わってきました。 ラストシーンがすばらしく綺麗で感動します。 水橋君・つぐみさんも良かったし。 何度も観て欲しい作品です!
ついに本棚探偵が還ってきた。
前作からずいぶんと時間が経過しているので、再会が嬉しくてたまらない。
今回は国内を飛び出して世界の古書店にも足を伸ばしており、そのスケールに驚かされた。
さてこの本、内容の面白さは勿論のこと、造本の素晴らしさで知られている。
函入りで、二冊組で、月報が豆本に変身と、あふれる贅沢な遊び心。
電子書籍が幅をきかせ始めた時代に「手で触ってみたい」と思わせる本の素敵さよ。
文庫化を待つのもいいが、これは豪華本のほうが楽しめると思う。
読んで触って、二度美味しい一冊である。
偉大な大聖堂建設に秘められた、権謀術数の数々・・・中世のイングランドを舞台に繰り広げられる、波乱万丈のストーリーです。 建築職人の熱情、司祭の修道院運営、騎士の恋、国王の権力争いなどが絡まりあい、もつれあって壮大なドラマになっていきます。 登場人物一人一人も個性的で飽きさせません。 旅行してただ見ているだけのヨーロッパの教会は大きくて静かで、 そこに働いた人々の気配すら感じることはできませんが、 本の中からそれを建てるということの大きな歴史のドラマを垣間見ることができる作品です。 とても面白くて、3巻もありますがあっという間によめました。
全世界でベストセラーなんで期待してましたが
この和訳は…う〜ん
試験英語の訳みたい(ごめんなさい)。。
いうまでもなく原作は喜国雅彦の同名コミック(小学館ヤングサンデーコミックス/全6巻)で、主人公は剣道をする一見普通の男子高校生。しかし、彼は好きになった女の子の「犬」になりたいという衝動を抑えきれずに、せっかく成立した「普通の恋愛」関係を壊してしまう。そのマゾヒスティックで「変態」的な行動様式に説得力とリアルさがあり、いったん壊れたふたりの関係がどうのような軌跡を描いていくかが主題。描写にすごく緊張感があって、作者はよく心の動きをつかんでいると思う。そういう漫画だが、映画は、原作のエピソードをかいつまみつつ、若干登場人物を整理して、「うまく」創っていると思う。
恋愛においては「変態さ」みたいなものはいわば<つきもの>であって、それを過剰(ホンモノの変態)になる一歩手前のところで思春期的「痛み」や「甘酸っぱさ」に回収している。悪い意味でなく、良い意味で。主題歌のスピッツ「運命の人」というのがそれを象徴している。逆に言えば、スピッツ=草野マサムネ的「変態さ」がしっくりこないひとには、原作漫画もこの映画もわからないかも知れない。「わかる/わからない」といったら、少しイヤミないいかたになるけれども、映画の最後にこの主題歌が流れることでじわっと涙が出てくるような映画だと思う。ただ、漫画に比べて、主人公への感情移入を誘わないところがこの映画にはあって、それはなぜだろうと思う。
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