ある人が銃刀法違反で逮捕された。ガンマニア趣味が高じての事であり、人を殺傷した訳ではなかった。その人の職業は漫画家だったのでした。 本書にもあるように、いわゆる「獄中記」であるに関わらず改悛の情はホトンド感じられない。理由が理由だけに仕方ないのだが、それ故に服役生活が『日常化』され「体験記」というスタイルになる事を可能にしている。一般的に、漫画化するならばあまり内の状況が知られていない職業を題材にするのが好ましいが、「囚人」というのはあまり見た事が無い。しかも「ふーん」程度に気軽に面白おかしく読める獄中記というのは初めてなのではないだろうか? 作者は撮影もスケッチも許されない為、一切の資料を記憶だけに頼り製作した様である。にも関わらず牢内や作業場だ!!けではなく、食事の献立等も詳細に記されているのだ。同部屋の服役囚達とのやりとりや、刑務所内の規則、仕事内容等々ひたすら観察されており、常に一個人の視点で描かれている。作者自身が相当に個性のある人物であるだけに面白さも倍増である。 前代未聞の「獄中体験記」。なんとも味わい深く面白い漫画である。買って良かった!
Track1~2が76年5月(クレジットは4月)のSpedding Sessionsです。プロデューサーにクリス・スペディングを迎えて、本作収録の2曲と「Pretty Vacant」を録音したもので、時間の都合でちゃんとしたミックスダウンはされませんでしたが、これがセックス・ピストルズにとっての初レコーディングだったそうです。音は結構良好ですよ。Track3~7がアルバム『Great Rock N Roll Swindle』のdifferent mixです。こちらもなかなかの音質です。そして、Track8~10がスウェーデンでのライブで、ベースはシド・ヴィシャスです。音質はいまいちです。全て、結構レア音源だと思いますので、聴いてみる価値はあると思います。
70年代に発表された作品をあつめた短編集。 読む人を選ぶと思いますが、好きな人はとても好きだと思います。
描かれた時代を考慮してもあえてレトロに走った「昭和カストリ雑誌」的な退廃さがたまりません。絵が圧倒的にうまいですねえ。2色カラーのページもあって値段に遜色ない価値のある本になっていると思いますよ。
土着的な幻想譚を書かせたら一流の氏だが、
今作は花輪自身が刑務所に留置された経験を元に描いている。
内容は、圧巻の一言。
拘留というテーマをここまでメッセージ性無く描けるのは、
社会性なんかに依拠しなくても一流の作品を描けるという、彼の引き出しの多さを感じさせる。
刑務所の中における細部の様々の詳細な再現、
細かい感情の機微、季節の移ろい、圧倒的な画力。
刑務所という無味乾燥な画も、彼が描けば
土着感と光の煌めきと空間的な広がりに満ちた異空間になる。
このような漫画を描ける人はそうは多くないだろう。
漫画読んでリラックスしたい人にもオススメ。
「秘密基地」をテーマにした短編集ですが、頭の悪い大人が考える子ども像、というか、特に本人にリアリティーのあるエピソードがないのに、テーマに合わせようと不完全燃焼で終わってしまっている作家が多いように見え、読んで面白いものは本書の3、4割程度だと感じました。これだけ豪華な顔ぶれなのに、少々残念です。
所々に挿入される、ノリきれずに書いたであろう文章も全て読む気になりません。単純に、無理に描かされている感がして、作家本来の力を発揮できていない作品がほとんどだと思いました。
本書に収録されている作品で満足のいくもの、それ単体で本が出ていてもおかしくないクオリティーだったものは、黒田硫黄、ギリギリ いがらしみきお くらいです。漫画業界を研究しているような方や、収録されている作家の本を常に2冊ずつ買うような大ファンでない限り、この本はお薦めできません。
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