HDメディアの行方がどうなるかはこれからのようですが、現行DVDとの差別化が顕著であればある程その普及に拍車が掛かるはず。それには例えばPS3の売れ行き等が大いに関係すると思われます。本作は元々がHDトランスファーなので高画質なのは当たり前ですが、主演の女優さんのメイクまで見えちゃうBDには脱帽です。なかには同じBDであるにも関わらずあえて画質を落とした(M:i-3のような)作品もあるようで、この辺は制作側の考え方の違いではと思ったりもします。通常版を持っているにもかかわらずBD版を買ったのも米国サイトの評判とAV雑誌の評価に煽られたせいですが、結果は当たりで画質音質には大満足です。難をいうなら、パッケージがしょぼいこと。コンパクトなのは良いのですが、丸いケースは縦に重ねるのには不便だし、通常版に比べてなんか安っぽい。冊子とかも入ってないし、コレクションする楽しみに欠ける。たぶんその内豪華版とか出るのかも知れませんが、いまの所はお店の隅っこで売られているマイナーなメディアに過ぎないというのも不満です。
米国アマゾンのカスタマーレビユーではコアなファンがいてかなり過熱気味の本作。映画の興業成績よりもビデオやDVDのほうで人気が出た前作同様、日本の劇場公開時の反応は今ひとつで、早めにうち切った映画館が多かったようです。でも相変わらずかっこいいポスター(米国版のほうがもっと良いと思うが)に惹かれて初日に観に行きました。冒頭からアクションまたアクションの連続で、休む間もなくヒロインとヒーローに次々と苦難が襲いかかる。今回は雑魚キャラのライカン(狼人間)達は脇に回り、ボスキャラの一人である始祖ヴァンパイアとの戦いがメインプロットになっているが、細かいことはさておいて、主人公セリーン役のケイトは前回以上に凛々しくなって、まさにはまり役といって良いくらい。ひとりで問題を全部解決してしまうスーパーウーマンぶりには脱帽です。おそらく3部作になると思える本シリーズの次回はどうなるのか? 今から期待満々です。最後にちょっと気になることを一つ。このところ映倫の審査基準が変わったのか、やたらボカシが入った映画が目に付きます。本作も中盤のベッドシーン(実際はベッドではないが)で盛大にボカシが入っていました。DVDの方もおそらく上映基準に準拠するものと思われるので、本当はそうでないことを祈りつつも残念です。(だってどうってことないもんね)。
序盤こそ前作を観ていてもいまいちわかりにくい小難しい話の連続でで、ヤキモキしましたが、中盤辺りから徐々に登場人物などがはっきりしてきて、ストーリー展開も一気に加速し、アクションの連続で最後まで飽きずに観ることができました。
ただ、ストーリーは半ば強引というか、何故わざわざマーカスが殺戮の狂気そのものの狼男の祖である弟を解放しようとしたかいまいち意味がわからないし、本来ならキーパーソンだったはずので吸血鬼と狼男の混血児たるマイケルの意味合いも本作では全くと言っていいほど薄くなり、そして、圧倒的力のマーカスに立ち向かうべくセリーンは始祖の血を飲みパワーアップしたはずなのに、いまいち効果があったかどうか微妙なのも・・・。
あと、ほとんど終始飛び道具ばっかりだったので「ブレイド」のように刀とまでいかずとも何か他のかっこいい(鋭利な刃のついた)近接武器での戦闘をもっと見たかったように思えます。
一応、コレクターズエディションの特典内容(映像特典など)ですが、どうやらレンタル版と同じようですので、わざわざ買う意味合いは薄いと思います。 できればレンタル版と差別化を図って欲しかったです。 しかし、わざわざ買わなくてもコレクターズエディションの内容が観れるのは喜ぶべきなのかな?
面白くなかったか、と聞かれればそんなことはないし、アクションやCGも悪い出来ではない。だが、何か物足らない気がする。
結局のところ、これだけ強烈な能力をもった連中だが、内輪同士でつぶしあうだけ話になってしまっているところに問題を感じる。つまり、映画として中に納まっている世界が非常に狭い世界であり、映画らしいスケール感をまったく感じられないところかな。
一般の人間に対しては驚愕の能力を持っているはずなのに、化物同士の戦いばかりになってしまってる性で、その恐怖を画面から感じることが出来ないし、人間世界からみたこの存在の恐ろしさを現すシーンが全く描かれていないので、感情移入というか親近感を感じれない。
私が感じた物足りなさの原因は、これが一番大きいように思う。
もう少し人間から見た、この連中の世界が描かれていれば、もっと良い映画になったような気がする。
そういう意味では勿体無い作品なのかな。と思ってしまう。
前作を見てからしばらく時間が空いてしまったり、その他のヴァンパイア映画を
見すぎてしまったせいか、part1のストーリーをなかなか思い出せないまま
物語が進んでいってしまい、世界観に入り込むまで時間がかかってしまった。
とは言え、完成度の高い「アンダーワールド」な世界は出色の出来。
見ていて清々しくなるほどアクションもCGも決まりまくっている。
なのに、いまいちハラハラドキドキしないのはなぜだろうか。
エンドクレジットを見ながらしばし考え、思い当たった。
主役のキャラクターが、強すぎるのだ。
「味方キャラ」である女ヴァンパイアと恋人のハイブリッド種の狼男は、
どんな傷を負ってもたちどころに回復してしまう不死身ボディーの持ち主。
敵に体を抉られても、鋭利な刃物で刺し貫かれても、あまり痛そうではない上に
しばらくしたら治ってしまう。
だからどんなにピンチに陥って敵に攻撃されても、
「どうせその傷、すぐ治るんでしょ?」とあまり同情できないのだ。
主人公がメチャクチャ強いのは全然構わないのだが、見る者が感情移入できるような
「弱さ」みたいなものを、もっと見せて欲しかった。
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