この作品はクラシック・ギターのDVDがほとんどない現状において、本当に貴重なDVDだ。 選曲は音楽的にもギターの技術的にもバラエティーに富んだものであり、何度観ても飽きない。それどころか、観る毎に感動の度合いは深くなる。ギターを弾くものにとっては、彼の見事な演奏技術が目の前で見られるのだから感激だ。個人的には彼自身の編曲による「中央アジアの草原にて」が1番のお気に入り。自らの音に耳を澄ますような彼の演奏姿勢には、音楽に対する真摯な姿勢が強く感じられて胸を打たれる。 これだけの内容で、しかもこの値段で買えることに感謝したい。クラシック・ギターを弾く人はもちろん、ギターを愛する全ての人に観て欲しい。DVDプレイヤーを買ってよかったと思える傑作だ。
奥深い、本当に奥深い深淵のバッハがここにある。 祈りに近い、こころに響く演奏である。 バッハは、ブーニンのいうように小川ではなく、大河そのものであると思う。
は、注意が必要です。 先のレビューを書かれたかたは、リージョンフリーソフトである旨、書かれていましたが、私のもとに届いた品は、そうではありませんでした。 どうやら、フリーと1が混在しているようです。 したがって、リージョンフリー・プレーヤーを持っているか、買うつもりがなければ、このDVDはあきらめたほうがよいでしょう。 ですが、とても良い作品ですよ、持っていない人は、これを機会にリージョンフリー・プレーヤーを入手されてはどうですか。 普通の店では買えませんが、免税店や通販でとても安く買えます。 なお、その場合、アメリカのソフトの一部には、リージョンフリーでは動作せず、本来のリージョン1でのみ動作するものがあるようです。 リージョン選択ができるものを薦めます。 アナ・ ヴィドヴィッチ、それだけの価値はあります。
ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」とストラビンスキーの組曲「火の鳥」をギター1本で演奏している、力作です。ギターという小さなしかも左手で弦を押さえて右手で弾くというハンディーがある中、ギターで演奏できるジャンルを広げたという功績は大きいです。しかし余りのハイテクニックの演奏であるため、恐らく彼以外の人は演奏するのを躊躇するでしょう。とくに「火の鳥」では超人的な技巧が使われており、普通の人は全く手がでない演奏となっております。演奏は原曲の雰囲気をかなり忠実に再現しており、彼の持っている音楽性の高さと技巧の高さが現れています。山下和仁の技巧を堪能できる1枚と考えます。
ドイツのケルン・アーヘン音楽大学のリュート/ギター科教授である佐々木忠氏が偏曲したバッハの無伴奏チェロ組曲全曲です。佐々木氏は幼少よりギターを勉強し1966年にドイツのギター界の巨匠であるベーレントに招かれてドイツに渡りザールブリュッケン音楽学校ギター科教師に就任しました。その後いろいろな大学の教授を経て今日に至ります。この偏曲では佐々木氏はバッハがチェロで演奏する為に止む無く省略した音については恐らくこういう音であろうという音を追加して偏曲しております。またチェロとギターの楽器の違いを考えて最適な調に移調して偏曲しております。楽器の持つ特徴、開放弦の響きを良く考えた偏曲となっており、ギター愛好家には大変良い楽譜となっております。
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