このマンガは石原莞爾と宮沢賢治を主人公にしている体をなしていますが、圧倒的に石原莞爾にその分量を割いています。そしてその思想の背後にある法華経の視点から、もしくは石原の先見性の正しさから、石原が偉大であり、正しく、歪められた考えや知識を正すことが出来るようにちょっと扇動的に描かれています。
石原の考えに乗っ取っていれば、彼の考えを充分に周りが理解出来ていれば、日本は戦争に負けることも無かったですし、江戸時代は素晴らしい楽園のような時代であり、日本は最も素晴らしく世界を征服するに値する国家である(かなり過激な意見だと思いますけれど)、という主張を、江川 達也氏が言っているように聞こえます。
そして、その素晴らしい日本であることを誇りに感じる人に、日本人であるということでアプリオリに素晴らしいという考えの方に、とても喜ばれそうな内容になっています。
石原が指摘すると別格に都合良く聞こえますけれど、やはり陸軍の中での規律が乱れていた事、そしてそれを石原も充分理解し、自分も満州国にてそのことを利用していたことを『大義のため』と称して戦乱を起こしていたことは知れて良かったです。後輩である武藤章に全く同じ行動を起こされて結局困る石原は他者の考えも理解するつもりもなく、「正しい」から良い、と言う拡大解釈に、同じ轍を踏む過去の自分に、負けるのが哀れとも言えます。
近現代史をある視点から(石原莞爾・法華経・江川達也史観)コンパクトに纏められていて面白いと思いました。そういう意味では江川さんのマンガは面白いですし、本当にタイトに出来上がっていて面白いです。
敗戦当時のことや、近現代史に興味のある方にオススメ致します。
GOLDEN BOY を始め、東京大学物語 ラストマン DEAD MAN など 江川氏の作品は多々集めていますが、 まずは こんな作画だったっけ? という印象を受けました。
当時の画が好きだった私にはふと違和感を感じました。
内容ですが、 錦太郎は相変わらず 素晴らしい才能を発揮し、 13年前と変わらず数々の女性の心を掴んでいきますo(`▽')o
そして、次から次へと予測できない展開が続いていく…
他の方のレビューにもありますが、最後に金ちゃんも登場!!
どういった展開になるのか楽しみではあります。
13年前に置き去りになっている様々な伏線は回収されていくのかも気になるところです(⌒〜⌒)
第6話のアニメオリジナルストーリーが良い。
制作現場の荒みようがリアル過ぎて痛々しいw
アニメーターの愚痴とも言える名作。
岩田光央の演技が全編通して冴え渡っている。
これは、『べんきょう』になる。
最初のうちは、まあ男から見た感覚ということだな、という感じで、それもまた新鮮だろうと読み続けていたんですけれども、ちょっとマンネリ化してきましたね、展開が。 いやあ、ソレの部分をピックアップして表現するということで、男からも読めるというコンセプトなんでしょうが、そこばかりが目立ってしまって、いくら忠実に原文を再現していても同じシーンばかりが残ってしまって、正直マンネリ感が漂ってしまい、その先が楽しみ…という風には読めない気がしてきています。 忠実な表現を、という姿勢は良いのですが、やはり古典ですから読みやすいアレンジというのも楽しませるには必要かな、と思います。 もちろん、そういう意味でこういう表現をとっているのかもしれませんが、女性読者としては……そろそろ倦怠感が漂います。
司馬遼太郎の名作「坂の上の雲」とは別の視点で描く江川氏の傑作歴史漫画、かなり細やかな歴史考証とエピソードを挿入した歴史漫画なので、ぜひ高校生や大学生に読んでもらいたい漫画だと思うし、私自身も毎週月曜日のスピリッツの販売日を楽しみにしていた。本作は日清戦争末期をテーマに、西洋列国の干渉や、現代人にとって楽勝・圧勝したという印象が強い日清戦争の日本軍の苦戦や苦悩が描かれている。2006年9月4日のスピリッツを最後に連載が突然終了、第1部完というかたちをとってはいるが、スピリッツに問い合わせてみると第2部の連載予定はないとのこと、約5年間の連載にピリオドを打った。巻末の常連で「大丈夫かな」と心配していたが、「東京大学物語」で本雑誌の売り上げに貢献した江川氏の漫画なので特別扱いで人気がなくても連載を続けているのかなと思っていたが認識が甘かった。タイトルが「日露戦争」なので、日本海海戦まで連載が継続し「あと5年は楽しめるな」と期待していたのに非常に残念だ。最終号の中で孫文の名文「革命いまだならず」という言葉に触れているが、この言葉は連載打ち切りに対する江川氏の心境を代弁した言葉だと思う。ぜひ読みきりの形でもかまわないので、第2部が再開することを願っている。
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