思えばチェンバロに本当に出会ったのがこの曲でした。有名どこはほとんど聞いたし、アルバムも色々購入しました。心底この曲にのめりこむときはやはりリヒターです。グールドの新旧も2枚通して聞きたくなります。ピノックやK、ジャレットも筋の通った演奏で一聴に値します。ただ、この曲のシチエーションにあった眠る前にリラックスするには曽根麻弥子の演奏が一番合っています。女性らしい感性のタッチがなんとも心地よくしてくれます。
私は個人的にはピアニストもチェンバリストも日本人の演奏者についてはそれほどいい印象を持っていない(個性を余り感じない、これだ、といえるものがない)ので避ける傾向にありますが、この曽根さんのフランス組曲は当たりでした。
こじんまりして優美なフランス組曲に合っているのかもしれません。購入したらぜひ美しい5番のアルマンドを聴いてほしいです。元々とても綺麗な曲ですが、こんなにこじんまりと綺麗なバッハの曲があったのかと思うくらいレベルの高い演奏でした。
チェンバロといえばレオンハルトと思われるかもしれません。
が、曽根さんは現在現役として活躍されている方ですし、何しろ邦人なので生の演奏を聴く機会も沢山あることでしょう。そのメリットを活かさない手はないと思います。
楽しみにしていました。 受取ってまず、ERATOのCDであることで確信しました。ERATOのコレクションには隠れた素晴らしい音楽・ミュジシャンがたくさんあります。 ファンタンゴ、この曲は何?と番号をたどりファンタンゴと知りました。曽根さんの編曲もものを言っているのでしょう。でもまさにScarlatti親と子のDomenicoのほうです。作曲は親父、Domenicoは演奏技術と言われたそうですが、単に好みの問題なのでは。体に活力を与え、落ち込んだ気分をやる気にさせる迫力。LA BETE以来の興奮でした。
曽根麻矢子のゴルトベルク変奏曲新盤は平均律第1巻バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻と同様に良いと思う。
「以前の曽根麻矢子なら、第25変奏のあとは、一気に猛スピードで最終変奏まで突っ走る」と私は思って聴いてみたところ、第26変奏以降を聴いて「あれっ、普通だな」と思ってしまった。クオドリベットを聴いたあとは「もう一度聴きたい」と思わされてしまって、第26変奏以降をもう一度確認のために聴いてしまった私であった。私はゴルトベルクを多数聴いたが、こんなことは初めてだ。
それにしても、曽根はみずから、この商品のリーフレットに
「繰り返し」は本当は全て録音しましたが(中略)CD 1 枚に収まらない!(中略)ということで、ところどころ繰り返しをカットしています(中略)でも録音中にその事実に気付いていたら、テンポをわざと速くしなければならなかったので、かえって気が付かなくて良かった(笑)
と、書いているが、こんなこと書いたらリスナーに悪い印象を与えると彼女は思わなかったのだろうか。こんな演奏家初めてだ。 と い う こ と で、ますます気に入った。
Harpsichord by David Ley (2005) after Johann Heinrich Graebner, Dresden 1739
[録音]2008年9月6日〜8日 パリ音楽院スタジオ
聴いたことのある曲ばかりなので、初めての方でもとても聴きやすいと思います。 私は『主よ,人の望みの喜びよ』が、好きです。 いい曲ばかりなので、ぜひ聴いてみてください!
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