現在各種セッションで八面六臂の活躍を続けるギタリスト鬼怒無月(キド ナツキ)に、高良久美子(vib.他)、大坪寛彦(b他)のアコースティック・インスト・トリオの初作。 ジャケ帯にソフト・サイケデッリク・ミュージック何て書いてあるけど、このCD、店頭だとどこの棚に置かれるのだろう。発売元があやど某と同じで、メンバーのキャリアからすればジャズのコーナーか?もっともジャズファンは手を出しそうにないけど。ただしクリシェにまみれた凡百のジャズ作品に比すれば、メンバーによる楽曲はどれもユニークな魅力に溢れ、パーカッションを含む各楽器もよく鳴り歌っている。 ところで本CDのカヴァーアートは高野文子なのだが、これが中身の音楽にぴったりなのだ。高野あるいは奈良美智あたりの作品~日常のありふれた風景がいつしか非日常にすり替わる不可思議でどこか懐かしい世界~が好きな人にはおすすめだ。あるいは部屋の隅にさりげなく置かれた、ポップな現代アートのオブジェがしっかり自己主張しているようなものか。つまりこのCDの中には、とてもオリジナルで魅力的な世界があるということ。
記念切手を集めていて、図書館通いをするるきさん。何度読んでも、飽きません。眠れない夜、病院の待ち時間、お昼寝前・・と、お供にしています。あまりに好きなので、ハードカバー、文庫本と2冊を使い分けています。かれこれもう7年のお付き合いです。
19歳のとき、この本が読みたくて読みたくて書店を探し回った。見開き1ページを使った たあたあたあと という作品は、漫画っていうより絵本って感じなのに、たった5ぺージの作品そのパワーに圧倒された。漫画ってこういうことが出来るんだ ってその当時感激した記憶がある。その後も 花 はいー背筋を とマシンガンのように作品が続く。何度も読み返した。
高野さんは、この作品を 今読むと青臭く恥ずかしい とインタビューで言ってたけどその青臭さを吹き飛ばす攻撃的パワーがこの作品にあると思う。
大友克洋さんが 癒し系だと評価されている るきさんを 攻撃的で悪意があるって言ってたけど(さすが大友さんだ)漫画であり 音楽であり 表現てのは攻撃的な面がなければ受け手の心情を動かせないのではないだろうか?黄色い本などは素人がもはや口などはさめない。
早く新しい作品を出してほしい。
ストーリーはきわめて単純でオーソドックス。一昔(いや二昔?)前の健全少女漫画・少女小説の路線なのである。 なんだけど、そこに高野文子のリズムが加わると、ぼやーっとした、ふわーとした、不思議なリズムが加わるのだな。 一度でも彼女の作品を読んだ人ならすぐわかる、あの感じ。 高野作品は“なんだか判らない”ものも多いので(笑)、初めて読むにはいい作品だとも思う。 文部省推薦にしてもいいぐらい健全だし、かわいいからね。
待ちに待っていた本がとうとう出版されました。
四季大賞を受賞した「虫と歌」を読んだ時から、
単行本化されるのをずっと待ちわびていました。
amazonのレビューにもありましたが、私も、
「虫と歌」が掲載されている四季賞の別冊付録を、ずっと大切に持っている一人です。
単行本には、
「星の恋人」「ヴァイオライト」「日下兄妹」「虫と歌」の4編が収録されています。
個人的には、「日下兄妹」と「虫と歌」が好きです。
「日下兄妹」は、先月号のアフタヌーンに掲載されたばかりですが、
今回収録されていてとても嬉しかった!
「日下兄妹」
肩を壊して野球を断念し、手術を受けようともしない日下雪輝。
ある日現われ、成長していく”それ”に、彼は「陽向(ヒナ)」と名付ける。
成長を続けるヒナと雪輝の不思議な交流が描かれます。
「虫と歌」
主人公の「うた」は、兄と妹との3人暮らし。
新しい昆虫を組み上げるという不可思議な兄の仕事を手伝っている。
ある夜、3人の前に現われたのは、かつて兄が作った、
人間に「擬態」した虫だった。
どちらも斬新な設定と、独特の絵柄と空気に、最後まで引き込まれてしまい、
読み終わったときにはボロボロ泣いてしまいました。
「日下兄妹」の設定には驚かされたのですが、もうヒナがかわいくてかわいくて…
4編すべて、悲しい雰囲気の残る作品ですが、
読み終えた後は、ああ、素晴らしいものを読むことができた、と思えるものばかりです。
また、単行本の装丁は、現役グラフィックデザイナーである作者の市川春子先生が手がけていらっしゃいます。
11月25日発売のアフタヌーン1月号には、市川先生の新作読み切り
「パンドラにて」が掲載されるそうなので、そちらもすごく楽しみです。
かっきりした絵柄を好む方は敬遠されるかもしれない絵柄ですが、
絵柄で避けるのは絶対もったいないです。
私はもう1冊買いたいくらいですから
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