そうか、これが「野武士」の原点か!
作品は数年前の古いものばかりだけど、普遍性があり今でもニヤリとできる。
何年も読み続けているけど、オヤジになればなるほど共感できるところも多い。
高価なのが玉に瑕。お気軽にどうぞ。
Amazon Vine 先取りプログラム™ メンバーによるカスタマーレビュー (詳しくはこちら)
一話一話が短いので ちょっと空いた時間に読めるのは良い。 起伏が激しい話ではないのだが じわじわとその世界観が伝わってきます。
「日本マンガ全集・編集会議」の第2弾です。今回は基本的に1980年前後〜1990年代のマンガ、マンガ家を取り上げています。2000年以降はまだ評価が固まってないという理由で対象外。また、ジャンルの細分化が進んでくるという理由から、「少年誌系」「少女・女性誌系」「青年・マニア系」「ギャグ・4コマ系」の4つに分類して順に議論されています。今回の素案の作成は村上氏が担当。
ある程度共通認識のある巨匠クラスとは違い、80年(前後)以降のマンガ家たちを評論家がどう見ているのか想像がつきにくかったので、とても興味深く読めました。今回単独1巻扱いとなったのは鳥山明、高橋留美子などごくわずか。井上雄彦と浦沢直樹は単独1巻の価値があるが、近年の作品は対象外という縛りがあるので、この大物2人のカップリングで1巻という結論になりました。また、3人以上合わせて1巻という巻も多数あります。
何であの人が入ってないんだ!?とか不満は絶対あると思うけど、議論の過程を読んでると勉強になるのは確か。みなそれぞれに、大変な準備をしてこの特集に臨まれたという事です。この12号は前号よりも今の人に馴染みのあるマンガ家が取り上げられてるので、より楽しめる人が多いんじゃないかと思います。この結果を叩き台にしたマンガ全集とか実現したら面白いんだけどなあ。
思えば、振り返ること20数年前、本書の初版を手に取ってしまったばかりに、一見どこか今まで読んでいた漫画とは趣きを異にする「ガロ」の存在を知り、物心ついてから何の疑問を抱くことなく愛読していた「チャンピオン」や「ジャンプ」に飽き足らなくなってしまいました。そして、綺羅星のごとき作家陣を知るに至り、いつの間にか物事を斜に見るようになり、それから月日を重ねること幾星霜、いまでは取り返しのつかない・・・となにもかもを本書のせいにするつもりはありませんが、そんなインパクト(爪あと?)を一人の中学生に残した本書は今でもたまに手に取ると、思わずそんな感慨にとらわれる一冊です。
|