十数年前のギャグマンガだが、まだ十分現役な作品となっている。
流石に新鮮さは無くなっている、ただそれは古くなったというより他の以降のマンガに模倣されたりしているという原因もあると思う。
つまり他に模倣される対象足りうる力を、このマンガが有しているということが言えると思う。
特に映画からの引用や、顔の造形の推察からの笑いは孤高の位置を保っていると思う。
次巻の3巻でこの新装完全版も終結とのこと。
次巻に収録される予定らしい、「新作描き下ろし」で旧単行本全5巻で止まってしまった先に話を進めて欲しい、と切に願っています。
他の方も書かれているように、稲中読んででゲラゲラ笑っていた頃にこの漫画を見つけて5巻まで購入していた。最近自炊を始めたのをきっかけに本棚からみつけて最後まで一気に読んだ。どう考えても完結していないので検索かけて書下ろしの言葉を信じて注文。旧5巻未収録分も書下ろしも年月含めてとてもおもしろいです。みんな久々に三田、永島、阿部に会ってみたらどうでしょう?
隠れた名作だと思う。軽薄だが甘えん坊な阿部、素朴で純情だが見た目が濃い永島、耳年増の三田の3ばか高校生トリオがおりなす海辺の町での(湘南がモデルと思われる)どたばたの日常を描いたギャグマンガ。エピソードに登場する先生たちや、美人だがエキセントリックな阿部の姉、阿部の彼女のセクシー(?)なみさとちゃんなど、脇役も楽しい。ハチャメチャなかにも主人公3人の友情や、ほろ苦い青春のエピソードもしっかり盛り込まれている。シュールなギャグセンスとシリアスなストーリー展開のバランスが絶妙であるが、作家もそこのところが難しいと感じているのかもしれない。物語の盛り上がった5巻でまさかの中断がされたままである。ネットでもいまだに再開を望む声が多い。
「映画評論」というほど大仰ではない。少年時代から浴びるように映画を見つづけてきたという著者の、TV桟敷目線での感想文集。漫画のネームづくりで培われたのか天性のものか、平易な言葉でテンポよく面白く読ませる腕はかなりのもの。しかし、その読みやすい文章で綴られる内容は、著者の漫画に似て一筋縄ではいかない着眼とクセモノな考察ばかりだ。 中でも、すでに語り尽くされている感のある「キャリー」を、プロムという慣習をキーに一見健全で幸福そうに見えるアメリカの若者たちの「青春残酷物語」として読み解いた一章は白眉。ミッキー・ロークやシャロン・ストーンの内面に思いを馳せた一文は、そりゃ穿ちすぎでは?とツッコみながらも妙に説得されてしまうし、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの〈独白〉には大笑い。「ゴールド・パピヨン」の章では「タウニー・キテインって、RATTのビデオ・クリップに出たあと、WHITESNAKEのデビカバのガールフレンドに‘出世’してたよなあ」などというどーでもいいジャンクな記憶まで蘇ってしまって懐かしいやら情けないやら。 FBBを楽しんで読める30代後半~40代の映画好きには、間違いなくおすすめの一冊。
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