プッチーニ:歌劇「トスカ」全曲(日本語字幕)[Blu-ray]
もしかして、全曲入っていないの?と最初疑ってしまいました。すみません。
良く調べたらこのシリーズ、以前に「椿姫」もあったのですね。
もちろん全幕収録されていました。
この映像自体は、以前からDVDでも発売されていたものですが、
やはりBlu-rayは本当に画像が美しいです。
登場人物の豪華な衣装などが、まるで夢のような煌めきを得て
目に飛び込んでくるのには感激しました。
演奏はこなれたもので、演出も申し分なし。
このオペラを初めてみる人にも文句なくおすすめできるものです。
低価格の理由は、メーカーからのコマーシャル映像が入っているためのようです。
といっても、単なるコマーシャルではなく
既発売のタイトルからの見せ場が収録されていて、これはこれですごく興味深いもの。
次はあれが欲しいなぁと自然に思わせるところが心憎いです。
100曲クラシック=ベストが10枚3000円=
100曲の選曲が素晴らしい! これぞクラシック まさに星5つの選曲だと実感しています 家内と一緒に午後のひと時をクラシックで楽しむ生活はこれ以上ない贅沢だと思っています 悠々自適の生活に潤いの時間をありがとう さて 今日はCD4のモーツアルトベストを聴きながらのコーヒータイムと 朝からご機嫌の二人です
世界3大テノール’94 夢の競演 [DVD]
4年前のローマカラカラ遺跡でのコンサートに続き、最盛期の3大テナー競演は素晴らしい。指揮者を含め4人の和気藹々の舞台上の振る舞いはDVDでしかわからない。そこに、音楽・歌に関する文化の深さを感じる。選曲が米国向けに傾斜したのは止むをえないと思うと同時に、イベントとして貴重とも感じる。雰囲気からはローマ盤に軍配を挙げたい。そしてローマ盤の再発行を熱望する(LD盤を所有)。
永遠の故郷 真昼
おそらく遺作のつもりで雑誌「すばる」で連載されている(であろう)吉田氏の最新作「永遠の故郷」の第3作です。
「夜」から始まり、「薄明」に続くこの「真昼」編は、氏の亡き父君に献呈され、主としてマーラーの歌曲について述べられていますが、冒頭におかれた「愛の喜び」と題されたある女性の思い出が深く心に残ります。
これは、戦後間もなく音楽の原稿を書きはじめた吉田氏を担当していた、ある女性誌の編集者と氏の、音楽を通じた余りにも短すぎた心と心のまじわりを、淡々とつづった掌編です。
声楽家志望だった彼女は、父も兄も戦争で失い、音楽学校も断念せざるを得なかったのですが、彼女は歌うことが大好きで、吉田氏のピアノの伴奏でヨーハン・マルティーニの『愛の喜び』を「明るく澄んだきれいな声で」よく歌ったそうです。
愛の喜びは束の間のもの
愛の悲しみは一生終わらない
私は不実なシルヴィアのためすべてを捨てた
彼女は私を捨て、別の恋人を選ぶ
愛の喜びは束の間のもの
愛の悲しみは一生終わらない(吉田秀和訳)
そして吉田氏はこの18世紀のドイツ生まれのオルガニスト兼作曲家の「都雅な趣と優しい華やかな」、「革命前夜のロココ趣味の咲かせた小さな残んの花とでも呼んでみたい」代表作を、手書きの楽譜に則して小節ごとに解説を加えた後で、このささやかな2人だけの楽興の時の終わりについて触れています。
飛び込みの仕事で忙殺されていた吉田氏が、久しぶりに銀座のはずれにあった彼女の出版社を訪ねてみると、夏の終わりに風邪をひいた彼女は、それがこじれて肺炎になり、入院したけれど「先週亡くなりました」と告げられます。
人はあっけなく死ぬけれど、歌の思い出は、ずいぶん遠くの世界まで私たちを導いてくれるものです。この短いエッセイを読んでいると、若くして死んだ女性の美しいソプラノとピアノの調べが、春浅い私の書斎に聞こえてくるような気がするのが不思議です。
♪人は死に 詩と音楽が 永遠に残る 茫洋
本田美奈子.クラシカル・ベスト~天に響く歌~(DVD付)
惜しくも38歳の短い生涯を閉じた本田美奈子.さんが亡くなる前の3年間心血注いで取り組み切り開いた「新しいクラシック」を紹介するベスト版。一音、一音を集中して聴けば聴くほど、高い技術力と精神性の深さを実感させる歌の数々。。。しかし、このアルバムの目玉は、「ゴッドファーザー 愛のテーマ」を、美奈子さんが自作の詞をつけて歌ったバージョンが初めて収められたこと、そして熊本TVが撮影した美奈子さんの「つばさ」の映像。それだけで、これを買う価値は十分あります。さらに、美奈子さんと共に新しいクラシックを作り上げた岡野さんの思いの込められた解説。同時発売のワニブックスの伝記本と共に、決定版として、今後残っていくことと思います。
欲を言えば、NHKの映像は、新世界の前に踊りながら歌ったシシリエンヌも入れて欲しかったですし、つばさの映像は、直前に歌ったShining eyesも入れてほしかったです。さらには、今後、ライブの映像も少しずつ出して行って欲しい。その場のインスピレーションを歌に乗せる美奈子さんの神業的な凄さは、ライブでこそ遺憾なく発揮されていたはずだから。。。それが手に入るまで、バイブルとして、これを聴きこもうと思います。