ヨイトマケの唄 フォーククルセイダーズ
ヨイトマケの唄/いとしの銀巴里/人の気も知らないで |
美輪さんの「ここ20年間の音楽界はダメ」発言、全く同感です。今から20年前にも既にいじめが問題になっていたというのに世間では中森明菜の「十戒」やとんねるずの「一気!!」などといったいじめを助長するような歌がヒットチャートの上位を賑わせていましたし、おニャン子クラブのような素人の女子高生集団に支配されていました。
私も長年の間いじめを受け、恋人もなく汗水たらして心身ともにボロボロになるまで働いてきました。「ヨイトマケの唄」は人の心を失ってしまった社会に対する強烈なプロテスト・ソングのようにも聞こえますし、とても冷静に聴ける歌ではありません。 このような評価は美輪さんは好まれないかもしれませんが、美輪明宏こそポブ・ディランを上回る世界一のメッセージ/プロテスト・シンガーです。 |
ノスタルジア~ヨイトマケの唄 |
美輪明宏が65年に発表した我が国メッセージ・ソングの草分けにして最高作「ヨイトマケの唄」は、長年の間理不尽な理由による放送禁止の憂き目に遭ってきたが、21世紀になってようやく再注目されるようになり、幅広いジャンルのアーティストによってカバーされるようになった。
その中でも最もリアリティに満ちたカバーの白眉といえるのが、この米良美一のヴァージョンである。彼はまさに、この歌のような人生を歩んで来たのである−幼い頃から壮絶ないじめに遭い、肉体労働の母親に支えられ。この歌の作者である美輪ですら昔はいじめる側だったというから、実際にこの歌のような経験をしてきた者は、本当に極く少数なのであろう。 米良のこの歌は、従来の美しいカウンターテナーのイメージを打ち破る、大変生々しくも人間的な歌声となっており、それが聴く者の胸を揺さぶる。特に一番の「土方」という言葉に非常に気合いが入っており、この言葉が原因で放送禁止にされていたことへの激しい怒りが湧き上がるのである。 彼は「もののけ姫」で有名になった後も各方面から手酷い仕打ちを受け、一時は歌を歌うこともできなくなっていたのである。そしてこのCDをリリースした今もなお、心無い者による彼への不当な嘲笑や罵倒は続いているのである−イケメンと金持ちばかりを持て囃し、汗水をたらして働く者を蔑視する外見至上主義に溺れきっている今の日本人は、「ヨイトマケの子供」をいじめぬいてきた糞餓鬼共と全く同じなのである。 米良美一にはこれからも、周囲の雑音にめげずにこの「ヨイトマケの唄」を歌い継いで欲しいものである。 |
バリケード/ヨイトマケの唄 |
浜辺でライブを聴く、という初めての体験だったからかも知れない。 周りのお客は曲が紹介された時、口笛を鳴らし拍手をしていた。僕に分かったのは次の曲が有名な曲だ、ということ。軽いおいてけぼりにあった僕の気持ちとは無関係に、そして夜の帳がおりた辻堂海岸にアコースティックがスロウなテンポで弾かれる。 今も聞える ヨイトマケの唄 今も聞える あの子守唄 浪花節感のある歌詞だと分かりつつ、そして人前で涙することは恥ずかしいことだと思!!いつつ、でもお母さんを想い出したとき、僕は顔を伏せうずくまっていた。立ちっぱなしの足の痛みが引くと同時に僕の胸はひしゃげた。 ギターの音がやんだ時、泣いた恥ずかしさもなく友達のバンドを観に来たことも忘れ、ただ素直に拍手していた。周りの人たちと一緒にただ拍手していた。 後日、ずっとあの曲が胸にひっかかっていた僕は誰彼かまわず聞きまわった。そしてバイト先で知っているひとが、美輪明宏の出世作でレコードで欲しいなら巣鴨とかにあるんじゃない?と教えてくれた。 地蔵通り商店街をぶらぶらしたが一軒も見つからず、池袋のジュンク堂にバイクで戻りレコードマップを買い近くの売ってそうなレコード屋へ疾走した。友達!のバンドを観にいったライブで偶然聞いたその曲は、僕の中で必然になっていた。 |
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