(HQ) Transcendental Etude No.4, Mazeppa (Berezovsky)
![]() リスト:超絶技巧練習曲集(全12曲) |
横山幸雄氏のトランセンデンタルを「流麗」とするなら、ベレゾフスキーのそれは「重厚」という感じ。また独特のダイナミクスやアゴーギクが出現してベレゾフスキー独自の世界を作っていますね。
ただ、同じロシア人でもベルマンやキーシンの演奏に比べると、鍵盤を弾き倒すロシアン・ピアニズムを継承していながら、ピアノに歌わせる部分が弱いような気がしました。 それでも迫力ある印象的な演奏であることは、間違いありません。ベルマン、キーシンに続いて横山氏と同率3位といったところでしょうか。 なお「You Tube」にベレゾフスキーの、ライブによる1〜12番すべての映像がアップされていました。指の動きをはっきり見ることが出来ます。そして鼻やアゴから滴り落ちる汗が、この曲の最高難度を物語っているような気がしました。本CD購入の前に観てみると良いかもしれません。 |
![]() リストピアノ協奏曲第1・2番 |
なんと言っても、1番の協奏曲が絶品です。リストのピアノ協奏曲では、アルゲリッチの弾く1番が名盤とされますが、ベレゾフスキーのものは、それを超えるような技巧性を有しています。特に4楽章の圧倒的なスピード、切迫していくリズムが一気にラストにむかっていく様は、固唾を飲み込むような緊迫感に満ちており、思わず笑ってしまう出来で、とっても良かったです。もちろん、2番と、死の舞踏も最高ですよ。 |
![]() ラ・ロック・ダンテロン 2002シリーズ~ボリス・ベレゾフスキー [DVD] |
最高のDVDである。音質も良く、映像も綺麗である。
他のピアニストと比較して、特に秀逸だと感じるのは、2番・6番・10番などである。 他の演奏も非常に秀逸であるが、多少スピードを出しすぎている事や、爆音を出しすぎている事が気になる。 敢えて悪い点を上げると、音が編集の所為なのか、グランドピアノの蓋をとっている所為か分からないが、少し不自然に感じる点である。 また、手元のみを映した映像が収録されていればモアベターであったが、流石にそれは贅沢というものなのであろう。 |
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