![]() 葬送 平野啓一郎が選ぶ”ショパンの真骨頂” |
絶対に買いですね。
聞いていて、ふと、平野啓一郎さんが小説「葬送」を書かれていたころの風貌を思い出しました。 「葬送」は年々、重みを増してるような気がします。 芸術も消費されるためだけに作るられることも多い世の中で、作家がある決意を持って、自分の作品と真剣に向かい合い そしてそれが、色あせないのは奇跡的なような気がします。 ただ、純粋にこの音楽に向かい合ってみたいと思わせる輝きが、このCDにはつまっています。 |
![]() テツワリミックスズナリ2009 [DVD] |
合法的に飛べるDVDって感じです。
よくぞこんなくだらないDVDを出してくれました。 やばいです。鉄割の面白さ+アルファーだからたまらんです。 |
![]() 夜のゲーム [DVD] |
とかく“○○映画祭出品作品”というのは不可解な作品が多いように思います。
本作も,日本の第20回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で特別賞を受賞したという作品なのですが,結局何が言いたかったのかよく分からないまま悶々と見てしまいました。 原作は,小説家オ・ジョンヒssiの同名小説ですから文学的ではあるのでしょうが,映像的には冒頭の双眼鏡シーンに始まり,ダンプの運転手に殴られるシーン,煎じ薬として使われる蛙たち,豊満な乳房を映し出した着替えのシーンなど,音の世界を失った主人公の説明的な導入部としては意味不明さを感じます。 主人公ハ・ヒギョンssiの役柄は,言葉と聴力を失った35歳の女性ということでセリフこそありませんが,常に“制御された演技”を要求されるわけで,目つきや口元や仕草など,官能的な熱演が見どころとなっています。 「夜のゲーム」の意味するところが,夜毎に父親とする花札なのか,女としての性的行為なのか,おそらく後者を意味し,逃亡犯に襲われることによって女としての快楽に目覚めるといった辺りを描いているのだと思いますが難解です。 ちなみに,本作の原作本(波田野節子訳)が今月刊行されるみたいなので,それを読んでからもう一度見て見たいと思います。波田野節子さんといえば,NHKラジオハングル講座の応用編を担当された方で,以前にも呉貞姫ssiの小説集を翻訳されています。 興味のある方は,段々社から「金色の鯉の夢―オ・ジョンヒ小説集」として発刊されていますので読んでみてください。作者が38度線を越えるまでのお話や,越えてからのお話など,とても興味深い短編作品です。 |
![]() 芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったか―擬態するニッポンの小説 (幻冬舎新書) |
本書は3分の1くらい内容を削ればもっとまとまりのあるいい本になったんじゃないかなと思いました。
前半は題名どおり、村上春樹に芥川賞が与えられなかった理由の考察です。 選考委員だって人間で、思考や感情に限界があるのは仕方のないところ。しかし、文学賞の選考によってその人間性まで暴かれてしまうとは、作家ってつくづくつらい商売だと思います。 後半は太宰治「走れメロス」と夏目漱石「坊ちゃん」と村上春樹の諸作品にからめた小説論みたいなものです。 正直、ちょっと行き当たりばったりに語りすぎという印象です。 冒頭で著者は、本書を頭から通して読む必要はない、興味のあるところから飛ばし読みしてくれればいい、というようなことを言っているのですが、一冊の本の書き手としてそれはちょっとずるいというか、無責任ではないでしょうか。 そもそも本をはじめて手に取る読者に、サブタイトルだけ見て内容を推察して好きな場所を読めというのは無茶な話です。 やはりその辺は、きちんと構成を立てて、読み手を結末へ導くべきで、それは一冊の本を書く以上は最低限の技術ではないのでしょうか。 前半が面白かっただけに、後半のまとまらなさがなおさら残念です。 |
![]() 祭りの場・ギヤマン ビードロ (講談社文芸文庫) |
個人的な話で恐縮ですが、長崎出身の私の生活圏の一部に、料亭の富貴楼、旧制高等女学校を引き継いだ高校の校舎、金毘羅山がありました。無邪気に遊んでいた頃に本書で書かれている会話の遣り取りがあったということもあり、とても生々しい思いで読みました。私は30歳代ですが、数年前にこの本を何の気なしに手に取るまで、林さんのことを知らなかったことを非常に残念に思いました。しかも旧制学校を引き継いだ高校の出身なので、林さんはある意味において大先輩にあたるのです。肝心の本の内容を書かずに申し訳ないですが、長崎市のかた、特に若者、長崎東高、長崎西高出身のかた に読んで欲しいです。読み方として間違っているかもしれませんが、私は本書内の大先輩たちの言葉に未だに勇気づけられています。
政治的な思想、戦争に対する考えも人によって色々とあるのでしょうが、それを抜きにして本書に手をとって欲しいですし、本書はそれとは無縁なところにあるようにも思います。 「空罐」、上海のことが書かれている「黄砂」が特におすすめです。 本に注文するとすれば、長崎市以外のかたにも分かりやすいよう、地図が掲載されていると、より理解しやすくなるのではないでしょうか。 |
![]() 妊娠カレンダー (文春文庫) |
芥川賞受賞作となった「妊娠カレンダー」。 妊娠をきっかけに、刻一刻と変貌を遂げ、どんどん知らない人になっていく姉に戸惑う妹。 やがてアメリカ産グレープフルーツジャムを作り続けることにより、周囲を振り回し続ける姉に密かな抵抗の手段を見い出す。 「悪意」と言うよりは、ふとしたきっかけで、暗い考えにとらわれる、そのハードルのあっけなさみたいなものを書こうとしたのだろうか? 「夕暮れの給食室と雨のプール」。 婚約者との同居生活が始まる前の、細々した生活の準備の様子を書いても書いても、見事に生活臭がしないところがさすが、小川洋子(笑)。 こういうノスタルジックな日常からファンタジーに迷いこんでしまう…というのも彼女の基軸の一つ。 「博士の〜」や「ミーナ〜」もこの路線かな? しかし、私は作者の真骨頂は「ドミトリイ」だと思う。 この頃すでに、短編集「海」の「バタフライ和文タイプ事務所」に匹敵する完成度のものを書いていることに驚かされた。 読んでほんわかしたいい気持ちになるのは、「博士〜」や「ミーナ〜」だろうけれど、ザ・小川洋子なのは「バタフライ和文タイプ事務所」や「ドミトリイ」のような作品だと思う。 |
芥川賞作家・古井由吉氏座談会1/16
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