モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル [DVD]
真面目すぎる人から見たらこれは映画じゃないっていうかもしれないです。でもこれは本当に面白い!! なんてったって今は大物監督の一員であるテリーギリアムがココナッツたたいてアーサー王の侍従やってるんですから。
今のハリウッド映画みたいにテンポが速くない分、じわじわと笑いの波が押し寄せてきます。キラーラビットが個人的には一番のお気に入り!!
字幕は訳しきれてないので、英語のまま楽しむか英語字幕で見たらいいのでは?と思います。
モンティ・パイソン・アンド・ホーリーグレイル(1枚組) [DVD]
テレビ東京系列の「勇者ヨシヒコと魔王の城」が構想を得た、いわば元ネタ。
この作品そのものがパロディ作品であり、「勇者ヨシヒコ・・・」はドラクエ+この作品のオマージュと言える。
イギリス作品らしくブラックなギャグが満載であり、山田康雄や広川太一郎のおなじみの吹き替えも今となっては懐かしい。
私の場合「勇者ヨシヒコ」を先に見たので、ついオマージュの部分を捜してしまったが、この作品を先に見ていればそれなりに楽しめると思う。
残念なのは、日本語吹き替えが欠損している部分があり、またフォトギャラリーなどの映像特典は無い。
(音声特典はあるが、メインメニューにはある「特典メニュー」は機能しない)
モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]
本作との出会いはまさに奇跡だった。2007年1月、行きつけのDVDショップでいつもどおり珍しい作品はないかと探しており、そんな時にマ行の片隅でポツンと置いてあった本作のDVDを見つけたのである。モンティ・パイソンの名前はちょくちょく聞いており、この機会に買ってみて観るかとそのまま購入した。そしてその夜、初パイソンを経験したのだった。そして観終わった感想は、「こんな凄い奴等がこの世に存在したのか!」。
パカラッパカラッと馬の足音が聞こえてきたと思いきや、やってきたのは馬に乗ったマネをしたアーサー王とココナッツの殻で馬の足音を出している従者(後に彼があのテリー・ギリアムと知りさらに驚愕!)。そして最初の会話ときたらアーサー王とは関係の無いツバメの話。その後は終わるまでがすべてボケである。そしてラストはまさに'笑撃'の結末だ。今までに出会ったことのない笑いがそこには存在した。自分が生まれる以前の作品であるのに、未だに新鮮さをここまで保っているのが本当に凄い。
また単に笑えるコメディ映画というだけではなく、テリー・ジョーンズによるかなり正しい時代考証、低予算のために城跡やパイソンズを含む役者達を何回も使いまわしているのにも関わらず高い完成度を誇っているという一つの映画としてもレベルの高い作品なのである。
そして'伝説'とされる日本独自の吹き替え版。ここまで作品自体の雰囲気がガラリと変わる吹き替えは珍しく、オリジナル並みに完成された'別の'一つコメディ映画として君臨してしまっている。特にこの吹き替えが凄いところは、世界共通の特典映像で吹き替えられた一部のシーンを英語字幕で紹介されている事である(LD版は吹き替えそのものが収録されていたとか)。この吹き替えが世界に多少なりと注目されているということなのだ。
とにかく自分がこの作品に出会わなければ今自分がモンティ・パイソン触れている事は無かっただろうし、そして2008年2月20日に発売されたフライングサーカスのBOXを買うことも無かっただろう。この作品との出会いは自分にとってまさに奇跡だったのである。
そして今回の再DVD化では特典が少し追加された模様。その特典のためについにDVD化が決まった「ライフ・オブ・ブライアン」と共に買おうと思う。そして今持っているDVDは永久保存版として大事に持っているつもりだ。
今仕事や学校で疲れて悩みを抱えている人、ぜひ本作を観てその後の人生を楽しんでもらいたい。
・・・でもどうせなら「人生狂騒曲」も再販して欲しかったなぁ。なんなら3作BOXで出すのもよかったなぁと思っちゃう。でも一番思うことはソニーさん、勝ったんだったらBDでも出しましょうよ(北米では「ライフ・オブ・ブライアン」はBDで「人生狂騒曲」はHDDVDで出ているし)。
追記:「ライフ・オブ・ブライアン」と共に届きました!・・・うん、日本語吹き替えがかなりカットしてあります・・・。これじゃぁユニバーサル版を永久保存版にするわけにはいかないなぁ。吹き替えのパイソンを楽しみたいんだという人はちょっと値段が上がるけど、今のうちにユニバーサル版を買った方が良いです。でも今回のDVDでは「本作を嫌いな人向けの字幕」の日本語があるのは褒めるべき点かも。
モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン [Blu-ray]
モンティ・パイソン40周年(2009年)オラトリオ公演「Not The Messiah (He's a Very Naughty Boy)」のBDを先に購入した。これが実に楽しく、かつ時間の流れにしみじみとさせる佳作。当然、この元となる作品「ライフ・オブ・ブライアン」を観たくなった。嬉しいことにBDでかつこの価格とキャンペーン中。これまでもファンとしてはVHS!で持っていたが、その後レンタル店には並ばない作品であるため、我慢していたからいろんな意味でうれしい。
映像自体には古い映画だし、もともと低予算な作品だから期待していなかったが、予想外にすばらしい画質。低予算なフィルムの質感を出しつつ、キズやカラーバランスなど素晴らしいコンディションだ。モンティ・パイソンと言えば!のタイトルアニメから素晴らしい画質。こんなに作りこんでたんだなぁ、しかも手描きで、セルフィルムでの繊細な仕事!!!
音も再構成だろうが、ドルビーTrueHD5.1。吹き替えはモノラルだが、広川太一郎などのレジェンド声優のぶっとび!吹き替えが楽しめる。
久しぶりに鑑賞すると、あれこんなに間延びしてたっけ?という感も無きにしも非ずだが、モンティ・パイソンワールドにハマりこめる。ロケ撮影の手抜きの無さ。今ならCGでほいほいできるようなことをすべて人力で、時間もかけて、かつ忍耐力と切れない集中力。すごいよな〜。笑えない現場になるよ普通。城壁に全面に書いた落書きなんて、気が遠くなる。ラストシーンの美しさにも40周年オラトリオの感動が被ってきて泣けた。
もちろん笑いのセンスは今でも活き活きしている。日本の笑いが派手なテロップと笑い声効果音(50年代米国TVからの伝統!?)でごまかして、笑わされているのに慣れていると、笑えないと言うかもしれないが、日本のはそういう仕掛けで「笑わされている」もの。モンティ・パイソンで自力で笑うことに目覚めるはず。
特典のドキュメンタリーがまた素晴らしいので、是非観て欲しい。
作品について当時、米国、英国でものすごい批判と上映禁止嘆願が宗教界から行われた。その映像やTV番組での討論。さらにその討論のパロディ番組---宗教者役がローワン・アトキンソン!そしてそれを逆にパワーにしてたくさんの人々に鑑賞されたこの作品。上映禁止のノルウェーではスウェーデンに観にいった。宣伝文句「ノルウェーでは上映禁止になるほどの傑作!」
そして時代を経てメル・ギブソンの「パッション」(1982年作)の上映に際し、再公開。(この時にリマスターしたのかも?) パッションの解毒剤と評され、作品の素晴らしさがさらに認識された。
…というような宗教的関心の低い日本人には知られていない多くの事実と、作品の真価も分かる。そして日本人には共通する
「無から生まれて無に還る」が世に訴える力。
そして「自分で考える人にはわかる映画だ」と彼らは言う。
自分で笑い、自分で考える…実に奥の深い、だけど口笛吹いてスキップさせる映画。40周年でのオラトリオ化の意味も理解できる。
★一つ減点は字幕の邦訳が「?」なのが気になるため。まあ、難しいけど→と先日評価したがドキュメンタリーを見て満点に変更!
*「Not The Messiah (He's a Very Naughty Boy)」は日本では発売されていないが欧米で日本語字幕もあるBDが売られている。
私はアマゾンUKで購入。元の価格も安い上に超円高そして内容も品質も最上級だから、是非購入&鑑賞を勧める。