一条天皇と皇后定子の愛情は本当にこうだったのだろうと充分頷けるものがありました。しかし彰子の「定子腹の第一皇子を東宮に」という想いはやはり眉唾のように感じます。なにしろこの本には、晩年の一条天皇が道長・頼道親子により受けていた物理的ないじめについての記述がありません。一条が彰子に第二皇子を産ませた事は道長への遠慮であったにしても、翌年には更に第三皇子を産ませている事から、第二皇子が切っ掛けで一条と彰子は本当のむつまじい夫婦になれたのでは―――と本書にありますが、もし本当にそうなら道長・頼道は一条にいじめなどはしなかったのではないでしょうか。 道長・頼道が晩年の一条をいじめた原因は、一条が死の直前まで定子腹の第一皇子の即位にギリギリまで固執したせいかな?と私などは思いますが、むつまじい夫婦になっていたのなら、彰子は何故その時に夫の窮状を救おうとした形跡がないのか。彰子が本当に我が子より養い子の方を優先しようと思っていたのなら、父と弟の夫への不埒な振る舞いが始まった時点で抗議のひとつもしていそうなものです。「第一皇子を東宮に」という希望は、もしも彰子が本当に口にしたとしても、単に養い子への遠慮から出た、恐らく建前でしかなかったと思います(育てただけに愛情が全くなかったわけではないでしょうから)。 本書には、彰子腹第三皇子が即位の際、定子腹第一皇子の娘が中宮となって入内し寵愛されたとあります。そしてそれは「定子腹第一皇子の血を皇統に入れる」という彰子の切実な願いが実現したものだとありますが、これも些か眉唾な気がします。定子腹第一皇子の娘は頼道の養女として大切に育てられていたのは事実ですが、ほとんど寸前まで后がねとしての養育は受けていなかったのです。頼道と正妻の間には娘が一人も生まれず、外戚になる為の持ち駒ゼロ。頼道自身による切羽詰まった挙げ句の養女の入内であり、彰子の意志はほとんど関係ないでしょう。 だからこそ、「露の身の(?)の宿りに君を起きて〜」のこの一条の辞世の歌は、行成の言うようにやはり定子へ向けられていたと私は思います。ただし、「(風)の宿り」は行成の聞き間違いで、そこの部分に関しては道長が記していた「(草)の宿り」が正しいのじゃないかな。 定子の辞世の歌にある「草葉の露をそれと眺めよ」。 一条の辞世の歌は定子のこの辞世にかけているとしか思えません。 一条は最後の意識を失う寸前、定子の事ばかり考えていたんじゃないでしょうか。露となって草を宿りとしてこの世に留まっているであろ定子の魂を想い、ああもうすぐ定子に会える…なんて考えてて、ハッと気が付いた。ヤバイ、定子は一端出家したのを自分が力尽くで還俗させたのに、自分だけうっかり出家してしまった…!このままだと自分だけ成仏してしまう!―――みたいな感じで目が覚めて、そうして出来たのがあの最期の歌。 彰子の美談は眉唾では…と書き連ねてしまいましたが、しかしだからこそかえって一条の定子への愛がその今際の際まで続いたのだと確信できた気がしてます。
人生の扉(& 白鳥英美子 & 白鳥マイカ)が飛び抜けて好き(オリジナルは竹内まりや)。
ほかにも、
笑顔の行方(& 水樹奈々)など、おいしい曲が揃っている。
なかには、わりとカバーされがちな曲がこのアルバムたちにも多くあり、そのあたりはわざとはずした選曲をしてほしいと思うところはあるが、トータルでいうと大満足なBOX。
花菜さんが言うとおり、植村花菜の名刺代わりの作品です。
「ベストアルバム」ではない「ベストアルバム」と言ったのは、1曲を除いて全てセルフカバーだからです。
集められている曲は、いずれも過去の花菜さんの名曲ばかりですが、その趣は全くと言っていいほど違います。
やはり彼女の原点である、アコースティックなサウンドに思いっきりこだわった、そんな透明感が全編を通して感じられて・・・
特に「すばらしい日々」では、あの山本潤子さんと競演していますが、花菜さんの歌唱力は鳥肌ものです。全く負けていない。
また、「光と影」でのDEPAPEPEのギターの疾走感は、バンドサウンドを凌ぐ素晴らしい演奏でした。
唯一の新曲である「伝えたいこと」は、このアルバムの中でもっとも従来のアレンジに近い曲で、個人的にはこの曲だけでも聴く価値があると思います。
花菜さんに興味はあるけれど、どこから入ったらいいか分からない、そんな方におすすめです。
そして、もし気に入った曲があるなら、次にそのオリジナル曲の入ったアルバムも是非聴いてみてください。
全く違うアレンジにびっくりすることでしょう。
個人的に言えばオリジナルの方が好き、という曲も勿論ありますので、このアルバムをステップに是非花菜ワールドへおいでください。
そこには、才能溢れるシンガーソングライター「植村花菜」が皆さんを待っています。
「フィーリング」は入ってないけど、初めてハイファイに触れる人には絶対オススメです。ほーんとに満足度100%に近い内容ですよ。 1曲1曲の時間は短いんだけど、そこが軽快でいいんです。次々ときれいなPOPSがどんどん流れてきます。 恋人を乗せてドライブとか、もうROCKは卒業したいと思ってる人には最適です。 特にドライヴは恋人がセンスのあるひとや、優しい心の持ち主なら、きっと「ふーん、こんな曲が好きな一面あるんだ」と見直してくれるんじゃないかな。
私は、今人生の折り返し地点に立っています。私が、カーペンターズに出会ったのは、もう20年以上前です。それから、しばらくして私は、カーペンターズの虜になっていました。しかし、それから何年かが経って、カレンが、拒食症によって旅立ちました。本当に無念でした。その時から、カーペンターズの存在は、私にとって無くてはならないものでした。 そして、私は今あの青春時代に戻るために、このDVDを手に入れました。 見てみると、当時の思い出が、カーペンターズのメロディと共に頭を過ぎりました。と同時に、涙が溢れ出しました。 このDVDを通して、私は青春時代に還ることができました。 そして、カーペンターズという兄妹が世の中に素敵なメッセージを残してくれたことも実感しました。 本当に有難うございました。 Thank you
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