前巻で二十面相の遺産に辿り着いたチコ。 二十面相への複雑な想いに囚われ暴走する教授を、チコは止める事が出来るのか!?
最終巻ではありますが、ヒキが気になるラストでした。 所謂「投げっぱなし」ではないのですが、読者に色々と想像(妄想?)させる、続編が読んでみたいと思わせるラストです。 チコとおじさんの物語は異国で新展開しそうだし(ひょっとして おじさんは、また某有名探偵小説のあのキャラになるの?とか、 でも「もう○○ない」って言ってるし…等々) ケン兄ちゃんの今後は(個人的に)ものすっごく気になります。 私はこういう終わり方が嫌いではないので、本を閉じた後も余韻を楽しめましたが、 きっちりした結論をお好みの方にはモヤモヤ感が残るかもしれませんね(一応は解決されますが)
星が4つなのは、明智探偵の存在感が薄かったからです。 もう少し活躍させてほしかったなあ… ま、誰が出てきたってチコの魅力にはかなわないんですけどね♪
久しぶりにCDと言うものを購入しましたがそれだけの価値がありました。
『OH! My Darlin’』みたいな可愛らしい曲から『LocK-oN』みたいなカッコイイ曲がたくさん詰まっています。
シングル曲以外では個人的に『水たまり』『あの花のように』が好きです。
2クール作品ながら最終回まで一度もトーンダウンせずワクワク感を持続できたのは久方ぶりで、退屈させない構成の巧さが光りました。特に中盤以降、主役は無論、脇役も悪役に至るまで丁寧にキャラを立たせ、個々の背景を想像させる血の通った物語に進化していきました。それは取りも直さず物語の時間を積み重ねることに成功したということです。「罪を憎んで人を憎まない」一貫したスタンスが堅持され、作品と人物への作り手の思い入れが垣間見えるようでした。チコを演じた平野綾にとって美甘千津子(みかもちづこ)役は大きな財産になるでしょう。今や彼女の代表作は「涼宮ハルヒの憂鬱」ではなく「二十面相の娘」である。ワクワクする冒険譚と個々の人生に射す哀しい翳り。青春の切ない情動を隠したジュブナイル。チコにとって運命の人二十面相ですが、彼にとってのチコもまた当初の予感を遥かに凌いでファムファタール(運命の女性)となっていく。千津子に関わる人々は皆多かれ少なかれ、凛とした強さとそこはかとない優しさに心を動かされる。美しく可憐な風貌と明晰な頭脳、強い意志と行動力、抜群の運動神経、奥ゆかしさと慈愛を知る聡明な魂を兼ね備えた美甘千津子はまさに完全無欠のヒロインです。民衆の深層に戦争の爪痕が消え残る昭和の時代設定も少し古風なキャラクターの個性に馴染み、作品を包む清澄な空気感に香る一抹の寂寥が胸に沁みます。運命的でも不確かな絆を揺らがせる流転の波紋がやるせなく、分け合えない孤独をそれぞれに抱えた人たち。安らかな日々への郷愁を置き去りに少女を運び去る波乱の運命のまにまで、凛と前だけを見据える健気さが眩しい。
二十面相の娘の前日譚である本作品も、本巻で完結して物語は本編へとつながってゆきます。 二十面相一味の結成エピソードもあり、二十面相の物語は一応これですべて描かれたことになるのでしょう。 本編と比べるとのんびりとした空気感をもったお話になっており、チコに振り回される大人たちがユーモラスで、ほのぼのとした気持ちで読むことが出来ました。 二十面相の娘本編のファン、またアニメ版のファンへのサービスもあるようです(すいませんアニメは未見です)ので、それぞれおすすめできる作品と思います。
シリーズとしては、後日譚である「二十面相の娘少女探偵団」が最終となりますので、まだもう少しだけ楽しめそうです。
小原さん初の続きもの。ということになるんだろうか。 世界観、ストーリー展開も独特であるが好感が持てる。 キャラクターの個性のよさ、含みの深さもいいんじゃないだろうか。 今後も楽しみにしてて、期待を裏切らないレベルは達しているでしょう。 こう言った、絶対メジャーなものにはならないだろうが。 キラリと光る個性と言うのは重要ですね。 読者に迎合せず、自分の描きたいものを続けていく と言う精神は敬服します。 個性は漫画文化を広げ深めてくれるポイントです。 スーパーメジャーの定番は、ほっておいてこの様な本を、是非買い支えてください。
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