ただの童話ではありません。どの作品も不思議な感覚になる作品です。大人向けの童話だと思います。死んでいるものが生きていて、また死ぬ、というような死の二重構造らしいものも見られます。代表作と思われる「焼かれた魚」は、魚というより、精神を砂利のようにされた人間そのものが、わが身を切られながら、でも、なにかにたどり着こうとする物語のようにも思われます。アーサー・ビナードさん曰く。「小熊なしに20世紀の文学を語っちゃいけない」、同感です。
ただの童話ではありません。どの作品も不思議な感覚になる作品です。大人向けの童話だと思います。死んでいるものが生きていて、また死ぬ、というような死の二重構造らしいものも見られます。代表作と思われる「焼かれた魚」は、魚というより、精神を砂利のようにされた人間そのものが、わが身を切られながら、でも、なにかにたどり着こうとする物語のようにも思われます。アーサー・ビナードさん曰く。「小熊なしに20世紀の文学を語っちゃいけない」、同感です。
小熊秀雄の3つの詩集が一冊になった感じなのに、とてもコンパクトです。小熊の世界が概観できるオススメの一冊です。現実に苦しんでいる人なら、どこかで共感できる言葉に出会う一冊だと思います。「闇が暗ければ、星は光るんだ、君はその星の光りを見落としてはならない」・・・ああ、そうだよな!と、元気づけてくれる、はげましてくれる詩集です。
訳者ビナードによって知った作品です。多くの優れた童話と同様に、ただ無心に物語に耳をかたむけていると、主人公のたましいに寄り添う心地になっていきます。訳文は、贅肉の無い、快いリズムを刻む英文です。エッチングによる挿絵が印象的で美しい。J.ロートの「聖なる酔っ払いの伝説」を読んだ時の気持ちを思い出しました。
小熊秀雄の3つの詩集が一冊になった感じなのに、とてもコンパクトです。小熊の世界が概観できるオススメの一冊です。現実に苦しんでいる人なら、どこかで共感できる言葉に出会う一冊だと思います。「闇が暗ければ、星は光るんだ、君はその星の光りを見落としてはならない」・・・ああ、そうだよな!と、元気づけてくれる、はげましてくれる詩集です。
|